前にも話したことです。
ゲッセマネの園で、
イエスを捕らえに来た人たちに対して
剣を振るったのはペテロでした。
しかし、ここには、
大祭司の中庭に入って行って、
門番の女性に「あなたもあの人の弟子ではないか」
と聞かれて時、
即座に「いや、そうではない」
と答えているペテロがいます。
一方は大胆なペテロです。
もう一方は
自分を守るために嘘を言っているペテロです。
全く別人のようですね。
どちらが本当のペテロなのでしょうか。
それにしてもペテロは
大胆にもイエスが捕らえられている大祭司の屋敷の
中庭に入り込んだのです。
ここまでは大胆なペテロです。
あたりは夜で、街灯があるわけでもなく、
真っ暗だったでしょう。
炭火が炊いてあって、
人々がその周りを囲んでいました。
ペテロも何気ない様子で、
その人たちの中に入って
一緒に炭火にあたっていたのです。
あたかも自分も同じ仲間であるかのようにです。
彼はどんな思いでそこにいたのでしょうか。
その炭火の明かりがわずかに
人の顔を照らしていたと思われます。
暗い夜です。
人の中に紛れ込んでいれば、
誰にも分からないはずだと彼は思ったのでしょうか。
ペテロの方は自分も仲間と思われるように、
そこにいたのですが、
他の人たちから見ると見知らぬ男が入ってきた、
と分かったようです。
人々が彼に言いました。
「あなたも、あの人の弟子のひとりではないか」。
ペテロはそれをうち消して、
「いや、そうではない」と言いました。
最初に言った嘘が嘘だとばれないために、
もう一度、「そうではない」と通しました。
ああ、ペテロ、あなたはどうしたのですか。
場所が変われば、
人もそのように変わるのでしょうか。
そして、更に決めつけは、
あの時、ペテロが剣を抜いた現場にいた人が何と、
目の前にいたのです。
「『あなたが園であの人と一緒にいるのを、
わたしは見たではないか。』
ペテロはまたそれを打ち消した。
するとすぐに、鶏が鳴いた。」(18:26、27)
他の福音書では、鶏が鳴いた時、
ペテロも泣いたとあります。
イエスの一番弟子とも思っていた、
このペテロとはどういう人だと思いますか。
なぜ、聖書にペテロにとって不名誉限りない、
こんな話が記されているのでしょうか。
どう思いますか。





