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浜崎英一ブログ「聖書との対話」

わたしは今も、70年近く読んできた聖書を心の支え、人生の指針として親しみ、感動を覚えている。

「ストーリーと教え」

2024年07月30日 05時30分39秒 | ヨハネ福音書より

 

お気づきのことと思いますが、この「聖書との対話」で、

わたしはいつも聖書の中の「ストーリー」の個所を取り上げています。

ストーリーではない「教え」の個所は飛ばしています。

もちろん教えの個所は大切ではないということではありません。

お話、つまりストーリーの個所は、絵に描くように分かり易いからです。

分かり易いところを先に読むと、教えのところもその関連で分かり易くなります。

 

例えば、前回のマリアの香油の所のお話の後、

その同じ12章の24節にはこのようなみ言葉があります。

 

「まことに、まことに、あなたがたに言います。

一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままです。

しかし、死ぬなら、豊かな実を結びます。」(ヨハネ12:24新改訳2017)


言うまでもなく、この「一粒の麦」とは主イエスのことですね。

マリアが高価な香油をイエスの足に注いだ時、

その行為をイエスだけは、

「わたしの葬りの日のために、それを取っておいたのです」と受け取られました。

そして、同じ章に地に落ちて死ぬ「一粒の麦」の話が出てきます。

 

イエスはご自分の死について、ただその出来事だけを預言的に語っておられません。

イエスのこの世での人生が終わるというその出来事は、

とても重大なことですが、イエスはただ、その出来事だけを語っておられません。

その意味、そのイエスの死がどういう意味をもっているのかを語っておられます。

 

先に絵に描くように分かり易いお話、ストーリーの個所を理解しておくと、

その後の教えの個所が分かり易いのです。

 

あなたもこのことを確認してみてください。

ヨハネ6章の5000人の給食の、

あの驚くべき奇跡の後にもイエスの教えが続いています。

そのお話、ストーリーがあって、教えの所も分かり易いのです。

そして、その教えの個所こそ、

イエスが伝えたいとても大切な霊的メッセージであると言えます。

その教えは、あの5000人の給食のストーリーがあってこそ、

もっと分かり易くなっています。

 

このストーリーの後のヨハネ6章35節

イエスは言われた。「わたしがいのちのパンです。

わたしのもとに来る者は決して飢えることがなく、

わたしを信じる者はどんなときにも、決して渇くことがありません。」(新改訳2017)

 

もうお気づきのことだと思いますが、

5つのパンと2匹の魚で5000人の人たちが満腹したというあの奇跡は

スゴイ、ということで終わってはいけないのです。

 

マリアの高価な香油がイエスの足に注がれた話から、

マリアはスゴイことをしたという、

そのことだけで終わってはいけないのです。

 

以上の点を確認のために付け加えておきます。

次回から、ヨハネ福音書13章に入ります。

 

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「人間の現実の姿」

2024年07月26日 05時30分42秒 | ヨハネ福音書より

 

ヨハネ福音書12章、前回の続きです。

マリアの高価な香油の話題から、イエスの言われた言葉があり、

その後、この箇所の聖書の話は別の方にそれていきました。

 

12:9 すると、大勢のユダヤ人の群衆が、

そこにイエスがおられると知って、やって来た。

イエスに会うためだけではなく、

イエスが死人の中からよみがえらせたラザロを見るためでもあった。

12:10 祭司長たちはラザロも殺そうと相談した。

12:11 彼のために多くのユダヤ人が去って行き、

イエスを信じるようになったからである。

 

その時、大勢のユダヤ人がやって来たのは、

マリアの高価な香油の話を聞くためではなく、

死んでいて生き返ったラザロを見るためでした。

ここでもイエスがとても高く評価しておられる話よりも、

人々の関心はラザロのことでした。

その人たちがやって来たことで、香油の話は消えてしまいました。

 

これから自分の命を犠牲にし、十字架に死ぬ覚悟をしておられるイエスと、

死んだ後生き返ったラザロのことがここで対比されています。

やはり人々の関心は後者の方でした。

 

イエスの十字架の死は、あまり話題にならないという点では、今日も変わりません。

 

そして、10節にはスゴイことが記されていますね。

生き返ったラザロを殺そうと相談していた人たちがいました。

それは、やくざの様なひどい人間ではなく、

民の上に立つ宗教的指導者でもある祭司長たちでした。

そこまでやるのかと思えるような話ですが、

彼らがそんなことをしようとする理由がありました。

それはどういう理由でしたか。

 

立場のある自分達への人々の尊敬と信頼が薄れていき、

イエスの方に取られていったからでした。

 

ここに今の時代も変わらない人間の現実の姿が記されています。

聖書は単なる理想の教えを語っているというよりも、

人間の現実の姿、その問題をこれでもかというほどに語り、

示している不思議な本です。

 

そして、人間の問題だけではなく、その答えがどこにあるかも語っています。

その答えとは何でしょうか。

「わたしが道であり、真理であり、いのちである」と言われた方が答えです。

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「高価なものが犠牲に」

2024年07月23日 05時30分02秒 | ヨハネ福音書より

 

ヨハネ福音書12章から、前回の続きです。

 

ヨハネ12:3

一方マリアは、純粋で非常に高価なナルドの香油を一リトラ(約328g)取って、

イエスの足に塗り、自分の髪でその足をぬぐった。

 

このマリアの行動に対して、弟子のひとりユダは、何ともったいないことを、

それをお金に換えれば、貧しい人に十分な施しが出来たのではないか、

というようなことを言いました。

 

しかし、そのユダの言った言葉に対して、すかさずイエスは言われました。

12:7 イエスは言われた。

「そのままさせておきなさい。マリアは、わたしの葬りの日のために、

それを取っておいたのです。

12:8 貧しい人々は、いつもあなたがたと一緒にいますが、

わたしはいつも一緒にいるわけではありません。」

 

ユダの常識的な言葉に対して、このイエスの言葉は常識とは言えません。

マリアのその同じ行動に対して全く違った見方をしておられます。

一般的には、どちらが分かり易いかと言えば、やはりユダの言っている言葉でしょうか。

 

ここで、香油を注いでいる当のマリア自身は何も、ひと言も言っていません。

しかし、イエスはマリアのその行動の背後にある、彼女の心の中が分かったのです。

「わたしの葬りの日のために、それを取っておいたのです」と言っておられます。

このイエスの言葉を聞いて、マリアは何と思ったでしょうか。

「その通りなのです。どうしてお分かりなのですか。」と思ったかもしれません。

 

マリアは直感的にというか、霊的にというか、

イエスについて感じていることがあったと思われます。

ラザロの話の所で、弟子たちは

「ユダヤ人たちがあなたを殺そうとしていたではないですか」と言っています。

(ヨハネ11:8)

 

他の弟子たちは、この時点ではまだ気づいていなかったようですが、

マリアはそのような緊迫した状況からも、またイエスの言動からも、

イエスの死について気づいていたのです。

 

マリアの高価な香油は、イエスに対する愛の表れでした。

イエスの高価ないのちの犠牲は、全人類に対する愛の表れでした。

 

33歳で十字架にかけられ、その人生を終わられたことは、

何ともったいないことでしょうか。

 

高価なものを犠牲にする、そしてその動機が愛であるという点で、

両者はとても良く似ています。

このマリアの行動から、イエスはそこを見られたのではないでしょうか。

どう思いますか。

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「同じ行為に対する違った見方」

2024年07月19日 05時30分30秒 | ヨハネ福音書より

 

前回に続いて、ヨハネ12章です。

 

時は、イエスの十字架の死が間近に近づいている時、

過ぎ越しの祭りの6日前のことでした。

その場には、4日間も墓に葬られて、

よみがえったラザロも他の人たちと一緒にいて、

同じ食事の席に着いていました。

人々の注目の目線がそのラザロに集まっていたかもしれません。

これが4日間も墓の中にいた人とは思えないなー、と。

 

ところが、その人々の注目の目線が、突然、

次の人に向けられることになりました。

イエスの足に非常に高価な香油を塗った女性がいたのです。

家の中に香油の香りがいっぱいになりました。

何事かと皆がマリアの方に注目したに違いありません。

これに素早く反応した人がいました。

誰でしたか。

 

12:4 弟子の一人で、

イエスを裏切ろうとしていたイスカリオテのユダが言った。

12:5 「どうして、この香油を三百デナリで売って、

貧しい人々に施さなかったのか。」

12:6 彼がこう言ったのは、

貧しい人々のことを心にかけていたからではなく、

彼が盗人で、金入れを預かりながら、

そこに入っているものを盗んでいたからであった。

12:7 イエスは言われた。

「そのままさせておきなさい。

マリアは、わたしの葬りの日のために、

それを取っておいたのです。

12:8 貧しい人々は、いつもあなたがたと一緒にいますが、

わたしはいつも一緒にいるわけではありません。」

 

マリアのやっていることを見て、

素早く反応したのは弟子のひとりユダでした。

それに対してイエスも反応しておられます。

ユダの口からは出てきていませんが、

簡単に言えば、

「高価な香油を、何ともったいないことを・・・」

ということです。

「もったいない」

この言葉はわたしたち日本人には分かり易い言葉ですね。

今の若い世代の人たちには人気のない言葉かもしれませんが、

わたしたち、昭和生まれの世代は、

貧しい日本の戦中、戦後を生きてきましたので、

「もったいない」という言葉は小さいころから

よく聞かされてきました。

ですから、食事も残さずに全部食べてしまうことが

当たり前でした。

わたしも今入っているケアハウスで出される食事は、

なるべく残さずに全部食べるようにしています。

残すともったいないからです。

今日の日本の社会で問題になっている食品ロスの話を聞くと、

ホント複雑な思いになります。

高齢者の皆さんはどうですか。

 

聖書の話に帰りますが、

ですから、

ここでユダの言っていることはとても分かり易いのです。

もちろん、ユダ、あなたの言う通りだ、

と彼の言っていることに賛成するわけではありませんが、

彼は筋の通っていることを言っている感じです。

 

あなたはユダがこの後何をしたかを知っておられるので、

この悪い人間の言うことは信用できない

と言われるかもしれませんが、

こちらが常識と言えば、常識です。

恐らく、他の弟子たちも同じような思いだったかもしれません。

 

しかし、そのユダの言った言葉に対して、

すかさずイエスが言われました。

この12章7,8節のイエスの言葉は、

常識とは言えません。

同じマリアの行動に対して全く違った見方をしておられます。

ユダの言った言葉と

イエスの言われた言葉のどちらが分かり易いですか。

次回に続きます。

 

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「注目の目線が」

2024年07月16日 08時45分07秒 | ヨハネ福音書より

 

ヨハネ福音書12章に進みます。

 

12:1 さて、イエスは過越の祭りの六日前にベタニアに来られた。

そこには、イエスが死人の中からよみがえらせたラザロがいた。

12:2 人々はイエスのために、そこに夕食を用意した。

マルタは給仕し、ラザロは、

イエスとともに食卓に着いていた人たちの中にいた。

12:3 一方マリアは、

純粋で非常に高価なナルドの香油を

一リトラ(約328g)取って、

イエスの足に塗り、自分の髪でその足をぬぐった。

家は香油の香りでいっぱいになった。(新改訳2017)

 

時は、イエスの十字架の死が間近に近づいている時、

過ぎ越しの祭りの6日前のことでした。

イエスは緊迫したその時を

すでに気づいておられたようです。

 

しかし、他の人たち、弟子たちにも、

同じような緊迫感があったのでしょうか。

明日から先のことは見えていない弟子たちには、

イエスと同じような緊迫感はなかったのではないかと想像します。

 

その場には、4日間も墓に葬られて、

よみがえったラザロも他の人たちと一緒にいて、

同じ食事の席に着いていました。

人々の注目の目線がそのラザロに集まっていた

のではないでしょうか。

4日間も墓の中にいた人とは思えないなー、と。

 

ところが、その人々の注目の目線が、突然、

次の人に向けられることになりました。

この食事の席で、

ラザロのこと以上に人々の注目を集めたことは何でしたか。

 

マルタはここでも給仕をしていましたが、

もうひとりのマリアは

主の足元に座ってみ言葉を聞いていたのではなく、

イエスの足に非常に高価な香油を塗ったのです。

家の中に香油の香りがいっぱいになりました。

何事かと皆がマリアの方に注目したに違いありません。

 

この時の、この場の光景を想像し、

イメージしていただいたところで、次回に続きます。

 

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