生まれた男

この時、桜のほころぶこの季節にどうやら俺は生を受けたらしい。早生まれの年度末である。カガワヒョウ（ツヨシ）の華麗なる生涯はこの日始まり、38回を数え桜の開花と共に俺の聖誕祭が世界中で祝られているはず。
名も知らない人々よ、俺はみんなの心の中にいつもいるよ。辛い時、胸に手を当てれば春の青空から俺の微笑みが降り注ぐ。杉花粉のように。だからパレードがやりたい。さしあたってオープンカーで沿道をパレードしたい。
そんな日の中、眼がかゆくなったらそれは俺の愛、連続くしゃみは俺の心に触れた証だ。
さぁ祝おう、華麗なる俺の誕生を。