人の親切が本当に嬉しい。
大きくて重い額縁を数箱、前回は大きな重い旅行トランクに入れて運んだが、日常的に階段利用を良しとしているためエレベータ位置を把握していない。
少しの階段くらいは、と重いトランクを手にヨタヨタと降りて、何度も手を差し伸べて貰ったもんだ。
今年は大きな車輪のキャリーを買って、手に持っても軽いので階段を下りていると、荷崩れを起こして額箱が階段下に転げ落ちた。
アチャー!
階段下に若い女性が駆け寄ってくれて助けてくれた、ほんと有難う。荷を括り直していると今度は駅員さんが出てきて手伝ってくれた。
お礼を言いながら深々と頭を下げたが、最近は段々とそれが深くなっていってるような。
60歳を機に毛染めを止めて白髪頭で通しているが、それだけでも席も譲ってくれるし、横断歩道の無い道路でも渡ろうと途切れるのを待っていると車が止まってくれる。
最近は白髪頭だけではなく、立姿が高齢化しているし、、、
誰もが思わず手を差し伸べてくれる、可愛い婆ちゃんになりたいけど。
でも最近二回ほどニンマリすることがあった。
電車に乗って混んでいたので座っているご夫婦らしい人達の前に立っていると、すぐ前の奥様らしき女性が私をチラッと見て隣の男性に耳打ちした。すると隣のご主人が腰を浮かせながら私の顔を見て、でも直ぐに座り直し隣の奥様に囁き返した。
まだ若いと思われたのかもと嬉しく、お互いにニンマリし合った。そう年齢は変わらないと判断したのかも知れないが、同年代だっても男性が女性に席を譲ってくれても良いんだけど、昔の男はそんな発想が無いからか。
頭は真っ白だけど、ファッションは若作り、一応お化粧もしているし姿勢も心掛けているので、遠目だと若く見えるらしい。
暮れにウインドウショッピングしていたら、同じ棚を見ていた子供を抱いた若夫婦と遭遇した。
すれ違いざまに子供さんが私を見て「ばぁちゃん」と呟いた。抱っこしていたパパが私をチラッと見て「あんなお洒落なばぁちゃんは居ないよ」と子供に諭すように言った。
えぇーー、まぁ、自分の頭の中で勝手にそう妄想したんだろうけど、嬉しかった。
やっぱりお洒落しとかないと、、、