通勤電車内でのこと、車内端っこに座っている私の前に、30代か40代の男女三人が立ってお喋りしている。
まだ帰宅ラッシュ前であるから車内は空いている、仕事帰りというよりどこかの会合帰りかもしれない三人組。
男性が女性二人に家庭内の愚痴を言っている模様。一人の女性が「うちなんかもう諦めて何にも頼まん!、自分でさっさと済ませてしまうよ」
どうやら共働き夫婦の家事分担の話題だったようで、しばらく応答が続いていたが、その女性の言を聞いて思わず口出ししてしまった。
「まだ先が長いんだから、その考えはお互いに良くないと思うよ。ごめんね、口出しして、でも人生長いんだからね。」
上手く伝わったかどうか分からないが、50年以上も彼女と同じ思いで一人でなんでもしていた自分への後悔から言わずにおられなかった。
私ら高齢者夫婦はどこも同じ、男性は仕事さえしていたら亭主面して些事は全て奥方まかせ、育児だって些事に含まれる恐ろしさを想像もできなかった。
私はフルタイムで働いていたが、家事育児介護等は一人でやっていた。ダンナは仕事しか出来ない無能者であっと今は思う、そう育てたのはダンナの家庭と古い考えを持っていた私。
気が付いた時点で後戻りはできないほど長い年月が経過していた。
今の高齢者男性が可哀そうとも思えるのは私だけではないと思うんだけど。多くの奥様方は亭主教育に失敗し諦めきってしまった結果でもある。
人生の最終章での幸せは、元気で仲良い夫婦でいられること、としみじみと思う今日この頃、、、