3時過ぎから絵の先生を囲んで飲み会をすることになり、総勢10名が繰り出した。
昼からずーと開いている居酒屋さんは本当に便利、トシヨリは早いうちから飲んで、早く床に就きたいもん。
先生を囲んで、と銘打っての会なので、先生の周りで席替えしながら順次盛り上がる。
先生にお会いしたときに、先日添付でお見せした私の絵のハナシの続き。
「絵、見せてごらん」
「はい、、、、」
30代のころだったか油絵を習いに通っていたクラスは、指導者が二人いて、先生の男性と助手の女性だったけど、この二人の画風が大きく異なっていた。
私には大きく違うように映ったが子弟であるから同じ具象に違いなかったはずだけど、先生は具象、助手は抽象ぽい。
私は具象画が好き、もちろん写真のような絵は嫌いだけど、初心者だから見たままをできるだけ忠実に描いていた。
しばらくして展覧会が開催されることになり、習っていた受講生は先生に出展作する絵を見てもらうことになった。
そしてほとんどの人は筆を入れてもらっていた。
その時、私が常々上手だなぁ、と思っていた人の絵が、助手先生の筆で原型はそのままだけどほぼ塗り変えられ、まったく違うタッチの絵になったのを見て非常にショックを受けた。
もちろん本人はもっとショックを受けていた、本人なりに上手く描けたと思い見せたのに、まったく違う絵になったんだから。
私の絵は具象の先生のちょっとした筆入れで終わったから、まだ自分の絵だ、と認識できたけど、その女性はこれは自分の絵でないと思っただろう。
それが原体験となり、先生に筆を入れられるのは大嫌い、いくら上手な絵になったとしても、それはもはや自分の絵ではない、誰かの絵だから。
だから今回先生に絵を見せて、どこをどのように塗れば良いかを口頭で教えてもらい、自分で手直しの筆を入れるつもりだった。
なのになのに、普段から筆入れ絶対反対と文句を言っているのを聞いているくせに、先生はさっさと筆入れを初めてしまった、、、、、、
まぁ時間が無かったので私も唯々諾々と従ってしまったが、きっと不服そうな顔をしていたことだろう。
飲み会で席が隣り合った時に先生にそれを言われた。頭をたたいてやった、ポカポカ。
そして飲み会は7時間のロングになってしまったのだった、あーようけ飲んだ飲んだ。