川崎市議会基本条例は2009/6/17の定例会において、公明党、共産党の代表質問が終了後、議員提案議案第4号として提案され、提案理由が述べられた後、直ちに採決、賛成多数で成立した。先ずは制定できたのだが…。
だが、“少数”の反対もいた!市民との対話の必要性を主張し、それを最後まで堅持した無所属・猪股美恵議員である。何故か、議会の自民党、民主党、公明党、共産党がその条例の策定過程を“非公開審議”として貫徹したからだ。
全会一致ではないことが川崎市議会の名誉を救ったと筆者は評価している。おそらく、後世からも同じ評価を受けるだろう。何故、非公開で例策定の議論が出来たのか。議会が設定する特別委員会ではなく、会派団長会議の諮問機関「検討プロジェクト」でおこなわれたからだ。
これは通常の方法を踏み外している。それも非公開審議である。当然、記録は公開されない。日本で初の議会基本条例を制定した北海道栗山町の「前文」は地方自治史に残る『宣言』、「…自由かっ達な討議をとおして… 論点、争点を発見、公開することは討論の広場である議会の第一の使命」である。
『北海道栗山町の議会基本条例~アーレントの公的幸福を表現140207』
一方、川崎市議会・鏑木議長は「自由闊達に話し合うために非公開にした」(神奈川新聞)。これは地方自治史に残る『汚点』になるのではないか?子どもが親の前でイタズラの相談をしないのと一緒だ。自由闊達には話し合えないであろう。
出来上がった『条例』は以下の規定を含む。
「第1条:目的…市民に開かれた議会の実現を図る…」
「第9条:議会等の運営…議会活動の公正性・透明性を確保…」
「第14条:会議等の公開…議会は、会議等を原則として公開…」
この条文を策定する過程を市民に閉ざし、非公開、不透明にしているのであるから、“ブラックユーモア!”(福嶋浩彦・中央学院大学教授)と評されてもしかたがない。
筆者らは、請願『住民に開かれた方法で「議会基本条例案」を策定』を、議会からの中間発表の直ぐあと、2/23に提出した。請願にあたっての署名は先の猪股議員だけである。内容は以下だ。
公開審議 市民への説明 市民からの提案への対応
ともかく、当然のことを要求したのであるが、その審査は条例採決日の翌日6/18に行われた。しかし、約4ヶ月間放置し、条例が採決された翌日、何を審査するのであろうか!議会の常識は世間の非常識、を地でいく集団行動である。審査での各会派の意見は、これが意見か?というもので、以下。
飯塚(民)『昨日議会基本条例が議決した。みなし不採択と考える。』
大島(自)『民主党と同様の意見。不採択。』
岩崎(公)『まさにスタート、大局的にまた長期的にこれから議論、継続審査。』
佐野(共)『プロジェクトの中でも願意については議論した。しかし、全会派が一致したなかで、会議の公開はできなかった。今後の課題として継続審査。』
以上は会派一巡の意見、まとまらないので、
粕谷(民) 『既に済んだ内容、取り下げて頂き、新たに出しなおして頂く。』
青山(民)長『請願は2月に出され、プロジェクトは既に条例素案を協議、一定の結論が出ている状況での提出、前議運の正副でも条例を議決する前後で審議してはどうかということは調整されてきた経過がある。…正副委員長で預かって話しをしても請願者が取り下げないというもあろうかと。ここで一定程度の結論を出すべきと考える。』
飯塚(民)『だめであれば正副から戻して、議運としての意思を決定する。』
ということで落ち着くまでに手順がいる。
意図的な条例審議終了後の審査で無意味であっても、田舎芝居を演じるような手続きを必要とするのが川崎市議会なのだ!結局、こちらも“通行人” 程度の出演に?なった。正副委員長との会談は初めての経験になった。
だが、“少数”の反対もいた!市民との対話の必要性を主張し、それを最後まで堅持した無所属・猪股美恵議員である。何故か、議会の自民党、民主党、公明党、共産党がその条例の策定過程を“非公開審議”として貫徹したからだ。
全会一致ではないことが川崎市議会の名誉を救ったと筆者は評価している。おそらく、後世からも同じ評価を受けるだろう。何故、非公開で例策定の議論が出来たのか。議会が設定する特別委員会ではなく、会派団長会議の諮問機関「検討プロジェクト」でおこなわれたからだ。
これは通常の方法を踏み外している。それも非公開審議である。当然、記録は公開されない。日本で初の議会基本条例を制定した北海道栗山町の「前文」は地方自治史に残る『宣言』、「…自由かっ達な討議をとおして… 論点、争点を発見、公開することは討論の広場である議会の第一の使命」である。
『北海道栗山町の議会基本条例~アーレントの公的幸福を表現140207』
一方、川崎市議会・鏑木議長は「自由闊達に話し合うために非公開にした」(神奈川新聞)。これは地方自治史に残る『汚点』になるのではないか?子どもが親の前でイタズラの相談をしないのと一緒だ。自由闊達には話し合えないであろう。
出来上がった『条例』は以下の規定を含む。
「第1条:目的…市民に開かれた議会の実現を図る…」
「第9条:議会等の運営…議会活動の公正性・透明性を確保…」
「第14条:会議等の公開…議会は、会議等を原則として公開…」
この条文を策定する過程を市民に閉ざし、非公開、不透明にしているのであるから、“ブラックユーモア!”(福嶋浩彦・中央学院大学教授)と評されてもしかたがない。
筆者らは、請願『住民に開かれた方法で「議会基本条例案」を策定』を、議会からの中間発表の直ぐあと、2/23に提出した。請願にあたっての署名は先の猪股議員だけである。内容は以下だ。
公開審議 市民への説明 市民からの提案への対応
ともかく、当然のことを要求したのであるが、その審査は条例採決日の翌日6/18に行われた。しかし、約4ヶ月間放置し、条例が採決された翌日、何を審査するのであろうか!議会の常識は世間の非常識、を地でいく集団行動である。審査での各会派の意見は、これが意見か?というもので、以下。
飯塚(民)『昨日議会基本条例が議決した。みなし不採択と考える。』
大島(自)『民主党と同様の意見。不採択。』
岩崎(公)『まさにスタート、大局的にまた長期的にこれから議論、継続審査。』
佐野(共)『プロジェクトの中でも願意については議論した。しかし、全会派が一致したなかで、会議の公開はできなかった。今後の課題として継続審査。』
以上は会派一巡の意見、まとまらないので、
粕谷(民) 『既に済んだ内容、取り下げて頂き、新たに出しなおして頂く。』
青山(民)長『請願は2月に出され、プロジェクトは既に条例素案を協議、一定の結論が出ている状況での提出、前議運の正副でも条例を議決する前後で審議してはどうかということは調整されてきた経過がある。…正副委員長で預かって話しをしても請願者が取り下げないというもあろうかと。ここで一定程度の結論を出すべきと考える。』
飯塚(民)『だめであれば正副から戻して、議運としての意思を決定する。』
ということで落ち着くまでに手順がいる。
意図的な条例審議終了後の審査で無意味であっても、田舎芝居を演じるような手続きを必要とするのが川崎市議会なのだ!結局、こちらも“通行人” 程度の出演に?なった。正副委員長との会談は初めての経験になった。