散歩から探検へ~個人・住民・市民

副題を「政治を動かすもの」から「個人・住民・市民」へと変更、地域住民/世界市民として複眼的思考で政治的事象を捉える。

川崎市議会が請願の取下げを働きかけ~非公開審議の果て

2014年02月12日 | 地方自治
昨日の記事に示した様に、提案取下げを含みに「継続審査」になり、その打診を目的とした会談に対応せざるを得なかった。そこで、請願提出者として本会(川崎市議会を語る会)の会員2名が2009/7/13に議運正副委員長と面談した。
 『川崎市議会、自由闊達な討議は非公開!(1)~栗山町議会との違い140211』

こちらは、取下げなどはあり得ないとの態度。
先ず、我々が異議申立するのは、議会が市民の声を吸い上げて強くなって欲しいからである、と述べた。この言葉は意外だったらしく、先制パンチになったようだ。その後、ともかく以下の主張をした。

  請願は議会基本条例の制定プロセスに対するもの
  なぜ、市民にしっかりとPRしないのか
  請願提出2/23は遅くない(正式議会公表2/12のあと至急提出)
  本会議3/4で議運付託、審査の時間有り
  請願の要旨は基本条例にも謳っていること
 Ⅵ 趣旨を汲んで再審査を要望

一方、正副委員長は「取下げ」を口にせず、傍聴したのだから判っているはずではないかとの言外の態度だ。議会とは面白い処だ!言葉に出さないアウンの呼吸を求めるのだ。

川崎市議会は60余名の議員がいる。意見を統合するのは困難だ。本来、それを議論あるいは説得によって、まとめ上げていくはずだ。しかし、そうでもない。互いが全体の空気を読んで一つの意見に擦り寄っていくのだ。

今回は、唯ひとりの議員だけが我々を支持している。議会の空気を読んで行動しろと、言葉ではなく、我々を議会へ呼びつけることによって、示しているのだ。
しかし、我々はそんな空気は、初めから承知であるから取下げをしない。

そこで、議会運営委員会で再審議し、「不採択」にする以外の結果はあり得ない。我々にとっての問題は、各会派がどんな態度を表明するかである。正副委員長との会談後、議会運営委員会は7/31に開催された。

青山委員長(民)が会談の結果を報告し、審査を再開した。
飯塚正良(民)『自由かっ達な議論を保障しようと会議は非公開とした…成果を見ていただきたい』
大島明(自)『私どもの会派も今、民主さんのおっしゃったことと同様で…』
岩崎善幸(公)『さまざまよくわかっていただいた、議会としてもっと積極的にやるべきであった…』
竹間幸一(共)『最初から公開でやるべき、中間報告での住民への説明を行うべきと主張したが…』

飯塚氏の議論は全く納得できないことは昨日の記事の繰り返しになるだけだ。先の中間公表の鏑木議長の発言(神奈川新聞)と同じだ。但し、今回は正式な「議事録」に記録している点が異なる。本当に、後世に“汚点”を残したのだ!

こちらも発言を誘う行動をして、幾分申し訳ない気持ちもある。多少、後味の悪さも残る。ともあれ、改革の具体案が含まれてない理念条例としての議会基本条例であっては、現状「成果」ゼロと査定するほかはない。「成果」がプラスに出るか否かは、今後の実践に掛かっている。