散歩から探検へ~個人・住民・市民

副題を「政治を動かすもの」から「個人・住民・市民」へと変更、地域住民/世界市民として複眼的思考で政治的事象を捉える。

日本にはない、GKの存在を賭けた空中戦~サッカー・コンフェディ杯から

2013年06月30日 | スポーツ
コンフェディ杯の準決勝、ブラジル対ウルグアイ戦でのブラジルゴール前での激しい競り合いだ。この激しさは日本では見られないものだ。ブラジルGKがパンチングに飛び出し、自チームの選手を殴るかのように腕を出している。ディフェンスの選手も体を張って競り合っている。


日経新聞2013/6/27

ブラジルに限らず、勝ち上がったチームのGKはゴール前に上がったボールに対して果敢に飛び出すシーンが多い。ゴールを空けてもボールを弾き飛ばせば良いのだ。ここで仕事をしなければ、自らの存在価値を問われる。それは責任意識と言うよりは、アイデンティティを賭けての勝負なのだ!

日本のGKはゴールを守る。パンチングに飛び出すときは、確実に出来るときだ。おそらく、ゴールを空けてボールをクリアーする確率とボールにアクセス出来ずにゴールを割られるリスクを瞬間に勘定して、飛び出すのだ。

しかし、この写真で見られるブラジルのGKは、確率も計算するはずだが、それ以上に自らの存在価値を先ず主張すべきチャンスだ、という判断を働かせるように見える。この強烈な自己主張が日本との違いだ。日本が戦った3試合で、日本選手が自己主張した場面があっただろうか?

ギリギリのつば競り合い、球際での攻防、そこでは体力、技術、気力の勝負になるが、それらを支えるのは強烈な自己主張の意識である。しかし、日本選手は最後の一瞬に顔を背けるようにみえるのだ。そこが結局のところ、差となって顕れるように思われる。このカルチュアにどの様に立ち向かうのか?これまでの日本チームでそれを目指したのは中田英機選手だけだったのでは?そんな思いを持つのだが。