散歩から探検へ~個人・住民・市民

副題を「政治を動かすもの」から「個人・住民・市民」へと変更、地域住民/世界市民として複眼的思考で政治的事象を捉える。

渡辺喜美は石原慎太郎と刺し違えできるか~参院選に向けての焦点2~

2013年02月19日 | 政治
参院選に向けて“新三極構造の二極化”が進むのか、みんなの党の党首の言動が注目される。最近の記事で以下の二点を合流の課題に上げた。難しいのは、渡辺氏の処遇であることは周知のことだ。案の定、極めて拒否的な姿を見せている。
1)橋下氏の参院選出馬…大阪市長辞任が必要
2)維新・みんなの合併・新体制…合計3名の代表を橋下氏1名に絞る

先の衆院選挙の前に、維新の会は太陽の党を合併吸収した。しかし、その時の代表は石原氏であった。今でも共同代表である。これはみんなの党を刺激し、ことのほか渡辺氏は挑発と受け取ったようだ。維新・みんなの政策合意をした直後だからだ。

正妻の座を確保する前に二号さんが表れて、先に同居したのだ。しかし、国民意識の大きな流れを読めば、拘るのは愚かだ。浮遊する改革志向層に対する方向づけが必要だからだ。渡辺氏が石原氏と政策的に合わなければ、益々、合流すべきだ。時間を置くほど不利になるのは当然だ。一つの組織のなかで戦わなければ不戦敗になる。

人事面は先の記事で示したように、橋下氏をトップに据え、自らは一歩引き、石原氏を名誉職に祭る必要がある。代表・橋下、副代表・渡辺、名誉代表・石原である。渡辺氏が石原氏と刺し違えできるのか?そして、江田氏を幹事長にし、松井氏を大阪府知事専任にし、大阪都構想を仕上げ、統治能力を証明する立場にする(橋下氏は大阪市長を辞職し、参院選に立候補)。

このなかで渡辺氏が自ら考える政策を主張し、石原氏を少しずつ追い詰めていくしか、方法はない。将に「虎穴に入らずんば、虎児を得ず」である。渡辺氏が国民的支持を得て、更に成長する余地を得るには、大きな自己変革が必要なのだ。現状は、我が儘な坊ちゃん二世議員の域を出ない。

マスメディアの報道では、渡辺氏が下のレベルでの政策合意を軽んじる発言をしている。蚊帳の外に置かれているとの印象を持っているようだ。この状態は危機である。トップに立つ人に情報が回っていないことを示唆するからだ。今後、自らの党内においても苦しい立場に立つことが考えられる。

長い目で見た自らの位置を自覚することによって、曲がり角に立つ日本と自らを重ね合わせ、行動することを期待したい。