A → Z : Xserve

モラモラ会社員がムラムラしながらお届けするヌルヌルアーカイブ。

去勢された犬「ワン太夫」に想うXserve

2004-09-30 | ヌルヌルアーカイブ
「ワン太夫(だゆう)」

ウチで飼っている、柴犬の名前。しかし、なぜか俺以外には「太郎」と呼ばれているこの犬が、赤ん坊のヨダレかけみたいな円すい状の物体を、これみよがしにその首に装着しているそのわけは――

去勢をしたから。

……とどのつまり、“傷口を舐めないように”という、獣医さんのせめてもの配慮、形だけにとどまらない優しさ――というわけだ。

今ちょうど、1歳半くらいだったかな……犬的思春期を迎えていたのだろう。最近のワン太夫は、たしかにいささかのっぴきならない感じだった。突然飼い主に噛みついたり、道行く他人さまにいきなり襲いかかったり、盗んだバイクで走り出したり、校舎の窓ガラスを壊して回ったり……だからって、いきなし最終手段ですか、父さん。

すっかりメッキリはっきりクッキリ、大人しくなってしまった……ワン太夫。人は言う。子孫を遺せない飼い犬は、去勢したほうが幸せだと。本当に……ホントにそうか? そうなのか……?

(意味合い的に)同じようなことが、いま俺にもふりかかっている。いや、まだそうだと決まったわけではないんだけど……その“かのう”性はあるんだ。

願わくば、あかひげ薬局あたりで売っている最高級ローション……いやせめて、ホルモン注射――もとい、カンフル剤であってほしい。

長年あたためてきたプランと、中堅の気負いと、ほんのちょっぴりの下心と、そしてなにより“ブラザーソウル”に依って、ここまであまりに順風満帆だったある極秘プロジェクトが、いったいどう解体され、そして……再構築されるのか。

去勢されたワン太夫のあの表情が、視界の隅に常駐してはなれない。
そう、まるで――「テトリス」で次に来るブロックを知らす、画面右下のあの予告モジュールのように。