前々からいっぺん行ってみたかった、目黒寄生虫館へ行ってきた。
JR目黒駅に降り立った我々探検隊がこれから目にする、恐怖と戦慄と巨大なアレ玉にあなたは目をそむけずにいられるか!? この番組は、川口浩記念財団(仮)の提供でお送りいたします。
さすが、面白ふしぎスポット目黒。のっけからジャブを打って来やがる。
・「自転車のデパート」と銘打った町の自転車屋さん
・「世界心道教御幸教会」と銘打った褐色のコンクリに純白の紙垂(しで)が映える謎のビル
・徳川の葵紋をでかでかと冠した謎の巨大建造物(となりにあんみつ屋を併設)
など、ちょっとほかのジャパンではお目にかかれない、個性的なメルクマールが次から次へとおいでなさる。ふぅ、このままではすっかり飽食の時代に浸かりきってしまったこのヤワな身じゃぁもたねぇぜ。というわけで、目的地へ到達する前に早くも疲弊しきった我々探検隊は、腹ごしらえをすべく食物先遣隊を編成。ひとまず彼らからの連絡を待つことにする。
20分後、先遣隊から連絡が入る。「500メルテ先に、茶聖左能 典代仙人の岩茶房を発見」とのこと。もはや腹が減りすぎて拝狼(おがみうるふ)になりかけていた我々探検隊にとって、これ以上の吉報はない。「バックス・バニー ショー」でワイリー・コヨーテに追いかけられるロード・ランナーばりの過剰なダッシュで現場へ急行する。
「岩茶房」にて我々探検隊は、究極のジャージャーメン、至高の豚マン、感涙の水餃子、そして――中庸の誉れ高き中国銘茶「奇種」にありついた。
ここで、一句。
豚マンに 詰まりし歴史 奇種で呑む
<選者評>
豚マンの旨さを歴史の重みにたとえているのが、心にくい。
「飲む」を「呑む」とあえて言い換えているのもどうでも
いいが興味深いところ。奇種の旬が春先であることから、
この句での季語となっている。ひとことでいうと、
「ゴイスまいうー」。
奇種薫る あいまみえるぞ 寄生虫
<選者評>
これからおとずれる寄生虫ワールドへの畏怖を、奇種の味わ
いとともに胃に飲み下そう、という作者の強い意志を感じる。
「奇」と「寄」という、発音は同じだが意味合いが異なる漢字
の使い分けのコントラストにハッとさせられた。ひとことで言うと、
「ゴイスまいうー」。
腹ごなしも済み、慣れない句も詠んでいい気になってきたところで、我々探検隊は決意もあらたに出発した。
【恐怖! 目黒寄生虫館 ~象金男とコブまん女~】
なんといっても、今回の一番の収穫は「バンクロフト糸状虫症」だ。このページの上部にある写真を見てほしい。一体この物体が何なのかわからなかった視聴者の方も多いと思う。
実は、これは金玉なんだ。寄生虫によってリンパ線のバランスがくずれて肥大した金玉なんだ。さしずめ、彼はキンタマンなんだ。「人間の足は老いていくごとに4本→2本→3本になる」と、スフィンクスさんが言っていたけど、彼は若くして3本になってしまった。いや、この隣りで紹介されていた、当時の様子を赤裸々に描く北斎漫画を見る限り、「5本足の後ろ指さされ組@デカマラー(ユニット名「大嚢」)」であるとも言えるんだ。
写真では確認しにくいが、「昭和45年頃撮影(日本)」と書いてある事実に探検隊の面々は驚きを隠せない様子。つい最近までこんなおっとろしい寄生虫症がこの日本に存在していたなんて。ちなみに、あの西郷隆盛も実はこれに感染していたとの報告も受けている。「自分の息子より大きな息子」なんて……。その心中を察するだけで目頭が熱くなるエピソードだ。
■探検日誌:総評
「世界で唯一の寄生虫博物館」というキャッチの割には、ディスプレーはイマイチであると我々探検隊は結論づけざるを得ない。また、階段の踊り場で「2FにてMUSEUM GOODSを展示しております。ご希望の方は内線でおもとめください」と表示しつつ、内線なんかどこにもないのは内戦ものだ(フツーに売り子が売ってる)。
しかし、あのエクスクルーシブなデカ金は世界ビックリ人間や“マラー”の神もクリビーだし、入館料は無料である。これらはほんとにすばらしい。「岩茶房」で仙茶に舌鼓を打ちながら、一句意気込んでから死地へ赴くのも一興だ。
ちなみに、デカ金はググったら女性の発症画像もあったが、ちょっとヤバすぎるのでリンクは控えろいう命令が上層部から下された。残念。
■探検日誌:短評
あー、手のひらサイズでよかった。
JR目黒駅に降り立った我々探検隊がこれから目にする、恐怖と戦慄と巨大なアレ玉にあなたは目をそむけずにいられるか!? この番組は、川口浩記念財団(仮)の提供でお送りいたします。
さすが、面白ふしぎスポット目黒。のっけからジャブを打って来やがる。
・「自転車のデパート」と銘打った町の自転車屋さん
・「世界心道教御幸教会」と銘打った褐色のコンクリに純白の紙垂(しで)が映える謎のビル
・徳川の葵紋をでかでかと冠した謎の巨大建造物(となりにあんみつ屋を併設)
など、ちょっとほかのジャパンではお目にかかれない、個性的なメルクマールが次から次へとおいでなさる。ふぅ、このままではすっかり飽食の時代に浸かりきってしまったこのヤワな身じゃぁもたねぇぜ。というわけで、目的地へ到達する前に早くも疲弊しきった我々探検隊は、腹ごしらえをすべく食物先遣隊を編成。ひとまず彼らからの連絡を待つことにする。
20分後、先遣隊から連絡が入る。「500メルテ先に、茶聖左能 典代仙人の岩茶房を発見」とのこと。もはや腹が減りすぎて拝狼(おがみうるふ)になりかけていた我々探検隊にとって、これ以上の吉報はない。「バックス・バニー ショー」でワイリー・コヨーテに追いかけられるロード・ランナーばりの過剰なダッシュで現場へ急行する。
「岩茶房」にて我々探検隊は、究極のジャージャーメン、至高の豚マン、感涙の水餃子、そして――中庸の誉れ高き中国銘茶「奇種」にありついた。
ここで、一句。
豚マンに 詰まりし歴史 奇種で呑む
<選者評>
豚マンの旨さを歴史の重みにたとえているのが、心にくい。
「飲む」を「呑む」とあえて言い換えているのもどうでも
いいが興味深いところ。奇種の旬が春先であることから、
この句での季語となっている。ひとことでいうと、
「ゴイスまいうー」。
奇種薫る あいまみえるぞ 寄生虫
<選者評>
これからおとずれる寄生虫ワールドへの畏怖を、奇種の味わ
いとともに胃に飲み下そう、という作者の強い意志を感じる。
「奇」と「寄」という、発音は同じだが意味合いが異なる漢字
の使い分けのコントラストにハッとさせられた。ひとことで言うと、
「ゴイスまいうー」。
腹ごなしも済み、慣れない句も詠んでいい気になってきたところで、我々探検隊は決意もあらたに出発した。
【恐怖! 目黒寄生虫館 ~象金男とコブまん女~】
なんといっても、今回の一番の収穫は「バンクロフト糸状虫症」だ。このページの上部にある写真を見てほしい。一体この物体が何なのかわからなかった視聴者の方も多いと思う。
実は、これは金玉なんだ。寄生虫によってリンパ線のバランスがくずれて肥大した金玉なんだ。さしずめ、彼はキンタマンなんだ。「人間の足は老いていくごとに4本→2本→3本になる」と、スフィンクスさんが言っていたけど、彼は若くして3本になってしまった。いや、この隣りで紹介されていた、当時の様子を赤裸々に描く北斎漫画を見る限り、「5本足の後ろ指さされ組@デカマラー(ユニット名「大嚢」)」であるとも言えるんだ。
写真では確認しにくいが、「昭和45年頃撮影(日本)」と書いてある事実に探検隊の面々は驚きを隠せない様子。つい最近までこんなおっとろしい寄生虫症がこの日本に存在していたなんて。ちなみに、あの西郷隆盛も実はこれに感染していたとの報告も受けている。「自分の息子より大きな息子」なんて……。その心中を察するだけで目頭が熱くなるエピソードだ。
■探検日誌:総評
「世界で唯一の寄生虫博物館」というキャッチの割には、ディスプレーはイマイチであると我々探検隊は結論づけざるを得ない。また、階段の踊り場で「2FにてMUSEUM GOODSを展示しております。ご希望の方は内線でおもとめください」と表示しつつ、内線なんかどこにもないのは内戦ものだ(フツーに売り子が売ってる)。
しかし、あのエクスクルーシブなデカ金は世界ビックリ人間や“マラー”の神もクリビーだし、入館料は無料である。これらはほんとにすばらしい。「岩茶房」で仙茶に舌鼓を打ちながら、一句意気込んでから死地へ赴くのも一興だ。
ちなみに、デカ金はググったら女性の発症画像もあったが、ちょっとヤバすぎるのでリンクは控えろいう命令が上層部から下された。残念。
■探検日誌:短評
あー、手のひらサイズでよかった。