一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『息もできない』

2011-02-12 | キネマ
公式サイトの説明を借りると、こんな感じ

「家族」という逃れられないしがらみの中で生きてきた二人。父への怒りと憎しみを抱いて社会の底辺で生きる男サンフンと、傷ついた心をかくした勝気な女子高生ヨニ。


ストーリーを文章にしてしまうと意外と平板になってしまうのですが、ディテイルの描き方が徹底していて、画面からの圧力を感じる映画です。
音楽が流れず、効果音も最小限で、手持ちカメラで登場人物を大写しにしながら会話と表情で押してきます。


登場人物はそれぞれ、彼/彼女なりの愛情や善意を持っているんだけどそれがいつも相手に届く一歩手前。そんな行き場のない感情の矢がいろんな方向に飛び交って見るものを切なくさせます。

普段僕らが切り捨ててる、または切り捨てようとしている意識の部分を表に出して見せられるので、筋書きを追う(途中でフラグが立っていて先は予想できます)だけでなく、自分がそれぞれの立場にいたらどうすると考えながら見ると、問いかけてくるものの多い映画です。









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