「フライド・グリーン・トマト」

「フライド・グリーン・トマト」
ファニー・フラッグ/和泉晶子・訳/二見書房
　原題　FRIED GREEN TOMATOES AT THE WHISTLE STOP CAFE

先週見た映画の単行本にも挑戦してみた。
映画も非常にステキなお話だったのですが、小説版はますます良かった。
小説と映画では細かい部分が違っているのですが、受ける印象は
ほとんど変わらず、とても爽やか。
黒人差別・DV・レズ・殺人　など・・・ショッキングな問題を多く扱っている
にも関わらずこの読後感！
（こんなにいい作品なのに、なぜ映画のDVDも原作単行本も品切れなの
だろう。悲しいことだ。）

ニニーとエヴリン<現在>と
イジーやルース達ホイッスル・ストップの人々<過去>と
新聞記事を使って、何十年にもわたる長い物語を巧妙な構成で
分かりやすく綴っています。
ニニーが語ってくれない部分はミステリーとなって
エヴリンと一緒にお話の続きが気になるのです。

なんといってもイジーがかっこいいんだ。
はねっかえりで突拍子もないことばかりする彼女ですが
ルースやスタンプ、カフェで働く黒人みんなを
守って支えているのは、やっぱりイジー。
映画とはちょっと違う幕切れに「やっぱりそうなんだ」と納得でした。

あと、最初はさえない中年のエヴリンが
きらきら輝いてく姿も可愛いです。
映画のエヴリンもステキだった。

カフェの名物料理がフライドグリーントマト。
今度作ってみようかなぁ。
最後にホイッスル・ストップ・カフェのレシピも載ってます。
まさにアメリカ南部のレシピだ！作ってみたいけど…ｗ

名作です。映画も名作！