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トヨタに集団訴訟の大波 "Toyota Buried Accident Evidence"

2010-02-17 | 世界から見た日本
2010年2月17日(水)

Financial Timesは、トヨタが大規模リコールの影響(fall-out)を最小限にとどめようと懸命に努力しているさなか、同社を相手に集団訴訟が多数米国内で起こされ、要求されている損害賠償の総額が数千億円に達することを報じている。

集団訴訟の内容は、欠陥車による死傷事故、資産の破損に対する補償を求めるものばかりではなく、トヨタ車の下取り価格の下落を補償せよというものや、販売停止期間の逸失利益をの補償を求める代理店も含まれている。

豊田社長は、本日記者会見で、アクセルの急加速とブレーキの作動不良という欠陥対策の現況について説明する予定となっている。一方米国議会では、来月米国訪問を計画している同社長を、議会の委員会に証人喚問するべきという意見が出ている。

トヨタに対する集団訴訟を組織しているのはNortheastern大学のTim Howard教授であるが、同教授は、現在44件の集団訴訟の申請が受理されており、その総額は約3600億円に達すると推定している。これらの集団訴訟を、一ヶ所で集中審理するための訴訟地の選定が3月25日サンディエゴで行われることになった。

この集団訴訟の背景にある訴訟社会米国人のものの考え方は、Howard教授の次の言葉に見事に表現されている。

「企業に問題を理解させるには、儲けが減ると痛みを感じさせてやらないとだめだ。このような問題を解決するために'少々'のお金を使っておけば、トヨタのような会社にとっては、その安泰をはかれるのだ」“The only way business understands is when you hurt their profits. If they’re going to spend a little bit to clean this up, that’s not going to hurt their business model.”

一方トヨタは、同社を相手取って「欠陥に関する情報を外部に出すことを禁じ、その破棄を指示した」として、損害賠償訴訟を起こしている同社米国法人の元弁護士Dimitrios P. Biller氏に対して、「証拠となる資料の公表の差し止め」という裁判所命令を勝ち取り、「第1ラウンドはトヨタの勝利」と報道されている。

このBiller氏に関して情報検索すると、昨年8月31日のCBS放送の内容が出てきた。その見出しは、"Toyota Buried Accident Evidence"(トヨタ事故証拠隠蔽)であった。米国政府の対トヨタ調査の焦点が、「いつトヨタは事故と設計欠陥の因果関係を把握したのか」というところにおかれつつある理由はここにもあるようだ。そして、米国運輸省も「事故対策の遅れ」の責任追求され始めている。


ジャンル:
経済
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