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日本在住歴約40年のRon McFarlandと外資系勤務が長い齋藤信幸が、それぞれの海外体験を語ります。

グローバル中小企業の人材育成の取り組み - オプトエレクトロニクス

2017-02-21 07:13:17 | グローバル人材育成
【事業内容】
 1976年設立。オプティカルスキャナーやターミナル、そのコア技術でありバーコードを読み取るためのエンジン部分であるモジュールおよび電子棚札を開発するファブレス企業。2010年、JASDAQ市場に上場。

【海外展開の歴史と現状】
 オプティカルスキャナーの技術優位性が海外にあったため1984年と早い段階で海外に進出し、現在、オランダに子会社がある。この子会社の下に米国、フランスなど9カ国の子会社が入る組織構造になっている。オランダの子会社は、販売・サービスサポートだけではなく、海外向け製品の開発も行っている。
 子会社も含めた従業員数は、2012年11月現在、184名であり、うち89名が日本、95名が海外子会社に属し、海外子会社の従業員はすべて現地人である。
 同社はファブレス企業であり、生産は北海道の子会社と台湾の企業に委託している。海外の委託先の選定に関しては、日本の光学機器メーカーの製品の製造経験が豊かで、日本企業からの受託率が80%を超える企業とし、海外生産のリスクを最小限にしている。
 国内の技術者には外国籍社員が多い。日本人と同じ採用基準で採った結果であり、外国人の方が意欲と熱意あるため多くなったとのことである。
 2012年度の売上は連結ベースで約84億円である。その内訳は、日本国内36%、米国18%、欧州・アジアその他が46%となり、海外が6割以上を占める。

【人材育成】
 「グローバル人材育成は不要」という。「その心は」が、インタビューの主眼となった。すでに多くの外国人が国内外で働いており、外国人を意識して、何かをすることはないという。「グローバル人材の育成は不要」その心は、真にグローバル化している企業は、それを意識する必要はなく、会社として多様性を受け入れ、育成する仕組みがすでに出来上がっており、同社はそのレベルに達しているということである。
 日本の社員の重要な海外での活動は、企画・開発部隊によるプロダクトマーケティングである。彼らはグローバルに目を向けて、顧客情報、特に物流業界の情報取得に努めている。この業務に関しても国内外の社員がうまく連携して動いている。

 これまでアップした3社の他にもお話を伺う機会を得た。日本で多数の日系外国人を雇用し、また、ベトナムに工場を設立した印刷業の「ダイヤ工芸」、研究開発型企業として国内外の航空・宇宙事業に取り組む「由起精密」、積極的に海外の展示会を訪問し生産財の輸入に結びつけている「大谷技研」、インドへの進出を狙う扉開閉装置の「アイスリー」、海外を熟知した上で国内生産に拘る「ジェイ・エム・シー」、濃縮装置や有機耐性プレートシートなどの研究機関向け機器・消耗品の製造・販売を行う「バイオクロマト」などである。これらの企業からの学びを次に纏める。
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