ジーケン・オイラー 日々是プロデュース日記

音楽・CM業界に携わり20数年。現在、音楽以外にも多数日々プロデュース中。

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船橋ガイジン暮らし

2006-11-27 15:23:53 | Weblog
 ちょいと虫の居所が悪い。現実の世界で腹が立つ事が多過ぎる。
誰か刺したい気分。ぶすっと。
 あのさ、いじめなんて三人以上集まりゃ必ず起きる。学校だの教師だの、ましてや教育委員会など関係なく(日教組なんざありゃウンコ以下だ。こいつらが今の学校を最低に落とした)見つからないところで毎日繰り返されている。新聞やテレビの馬鹿共がしたりがおでぐちやぐちやご大層な意見を述べているのを見るとホントやるせない。何故テレビをぶちこわしてもこいつらは死なないのだろうかと。テレビが壊れるだけだ。ガキが一人くたばれば視聴率が上がる。スポンサーが喜ぶ。ディレクターはにんまり。編成局長は酒盛りだ。フジも日テレも馬鹿テレ朝もTBSもみんなおんなじ。いじめも自殺もいずれニュース性が薄まりゃブラウン管から消える。現実はそれでも消えない。続いていく。
 いじめと自殺は別の問題だ。どんなに学校で虐められていても親からホントの愛情を掛けられていたら人は死なないね。自殺は鬱病だ。病気なんだ。治療が必要なんだ。がんばつてるんだよ、どいつもこいつも。なのにガンバリが足んねえだのだの、根性がねえだの抜かすな。腹が痛けりゃ頭が痛けりゃクスリ飲むだろ。脳の中のシナプスが異常起こしてるんだから治療しなけりゃなおらねーよ。それすらも察知できない馬鹿親が子供死なしてしまうんだ。てめえが産んだガキなんだから社会や常識なんぞに惑わされずにきちっと見やがれ。
・・・一昨日死ぬ寸前までいった。クスリを飲むのも面倒くさかった。ただ、ガキに飯作ってやんなきゃならんかったから、クスリを飲んだ。抗うつ剤をいつもの三倍量。それで助かった。自殺衝動は病気以外のなにものでもない。

 追いつめられると死にたくもなる。でも死なない。なんとかなるものよ。
ヤクザの事務所から開放された後に、僕は当時池尻大橋にあったポリドールレコードに向かった。仮TDの音源を持ってT常務を訪ねたのだ。T常務はTBSの演出部から天下ってきた人だ。ばっきばきの業界人。小柄でごま塩頭のまるで下町の桶職人みたいな人だ。口調はべらんめえで、なぜか意味もなく頭をはたかれたものだ。おそらくもうくたばっているだろう。その常務にLAの音源を聴いてもらった。当時のポリドールレコードはジュリー沢田研二が流星を極め、今じゃカス会社だがはその頃は一流のレコードメーカーだった。今回のアルバムはテリーのビクターから移籍後の第一段アルバムだった。
早速試聴室で音源を聴いたT常務は顔をしかめた。
「ケンジよー、こんなんじゃ売れねーよ」
「いや、今の音楽業界でこれだけの音作っている歌手はいませんよ。必ず話題になるはずです」
「だから売れねえんだよ。洋楽のヒットなんて過去の事だ。ニューミュージックか、じゃなきゃ歌謡曲なんだよ。こんなバタくせーもん、誰も求めちゃいねえんだよ」
 この会社からなにがなんでも1000万円からの金額を出させなきゃならない使命を帯びた僕は必至に食いさがった。
「常務、この音がわからないようじゃ音楽の仕事なんて辞めた方がいいですよ。これからアメリカポップスが大流行します。ロスで目の当たりにしてきました。絶対に売れるはずです。しかも参加ミュージシャンはアメリカの超一流スタジオミュージシャンです」
 とにかく必死に理解してもらおうと僕は頑張って力説した。
「てめえ、えらそうな講釈垂れてんじゃねーよ。じゃ売れなかったらどうすんだよ。おめえ、そこの目黒川に飛び込んで死ぬか」
「川底が30センチしかないんで死ねないとは思いますが、ドブ水飲んでくたばってみせますよ」
「おお、よくぞいいやがったな。わかった。わかった。これからお前B社のSん所行ってくれ。大体のナシはついてる。ポリドールのTの使いで来ましたっていうんだぞ」
皆目意味が分からない。が、単なる小僧としては言われるがままにするしかない。Bという会社は郷ひろみの所属事務所だという事くらいしか知らなかった。
 S社長はやさしそうだった。後年の話は何かと支障があるので書かない。
「で、なんだ。おめえが上条んところの小僧か。赤坂の○○興行じゃ、えれえ目にあったらしいな。上条が俺んところに泣きついてきやがったんだ」
「・・・・・・」この人は何者だ?
「まあいい。おめえは知らなくていい。この封筒持ってもう一度Tさんの所行ってくれ・それで話は終わりだ」
「・・・・はい」
「おい、てめえ陰気な目してんじゃねーぞ」
そう言われていきなり頭を思いっきりどつかれた。
「すみません、生まれつきなんで」
「口答えしてんじゃねーよ」
もいちど頭をどつかれた。
ともかく訳も分からずもう一度、ポリドールに向かった。
T常務は封筒の中の書類を確認すると言った。
「あした、経理に行け。ナシは通ってる。現金で受け取って持って帰れ。んじゃな」
 当時の音楽業界ではこんな乱暴なやりとりが通用したものだ。おそらくS社長がなんらかの金額を肩代わりしたらしい。良くは知らない。なんだかんだで、上条のボスは色々なプロダクションの社長に可愛がられていたようだ。確かに愛すべきキャラクターだとは思う。詐欺師だが。今の音楽業界にはこんな人はいないね。良くも悪くも音楽業界人は優等生でイイ子の集まりになってしまった。所詮はタレントに稼がせてあがりを掠める商売だ。もつと博打で良いのだと僕は思う。東大まで出てレコード会社のディレクターなんてやってんじゃねーよ、と思う。誰だとは言わんが。理屈ばっか抜かして音楽知識もなく、というか音楽自体を愛していない。どいつもこいつも予算の達成だけに四苦八苦。馬鹿だわ。ホント。CDが売れないのも分かるってものよ。東芝同様メジャーメーカーはさっさと失せてしまえ。
 なにはともあれ、お金は出来た。その日の内にロスのコーディネーターに送金した。ボスの口座が無いこともさる事ながら、ボスに渡したら借金の方で霧消するか、そのままベガスに飛ばれてしまう。なので、レコーディング費用の管理を行なっているコーディネーター会社に送金した。
 そして、無事全ての行程が終了し、一ヶ月後一行は帰国した。ベースのジェフ、キーボードのリチャード、ドラムスのビルを伴って。
 その日からジェフ、リチャード、ビルと僕の四人の奇妙な共同生活が始まった。船橋の風呂もついていないアパートで。早速簡易シャワーを買った。しかし、とんでもないアパートだったな。八条の畳の部屋に布団を敷き詰めてみんなでそこで暮した。一階はスナック。・・・まるで今の僕の境遇と同じだな。実はわけあって現在中学一年の長男と二人暮らしをしている。町屋というクソ汚い街で。斎場が近くにあるので毎日黒服の集団が闊歩する実に陰気な街。そして、住んでいるアパートの一階がカラオケスナック。毎晩毎晩クソ下手な歌が大音響で流れている。来る客が殆ど毎晩同じらしく、レパートリーもおんなじなので、毎晩毎晩同じ曲を聴かされる。音程が少しでも狂っているとムチャクチャ気持ち悪くなるってのに、半音以上違う馬鹿クソ親父共のムード演歌を聴かされ今殆ど気が狂いそうになっている。昨夜は思わず収納スペースの扉をボコボコにぶったたき、蹴っ飛ばし穴だらけにしてしまった。息子はその光景を半ば呆れつつ震えながら見ていた。家庭内暴力親父・・・。
 それはいい。実に奇妙な四人暮らしだった。まず言葉が通じない。多少の英語は分かるが、少しでも複雑になると皆目わからんちん。奴等は口々に環境の改善を訴えていたようなのだが、もう無視。一階のスナックのママがどうやらサラ金会社の社長の愛人だったらしく、昼飯晩飯は毎日スナックでご馳走になった。おまけに酒も飲み放題だったので、かなりのボトルを開けてしまった。なにしろガイジン共は鯨飲だ。底なしだ。で、なんとジェフがこのママに惚れてしまった。毎晩甘い英語で口説きまくっていた。確かに髪の毛が長くて痩せていて、目が大きくて美人なママだった。のちのち判明するがジェフはとにかく惚れっぽいのだ。船橋での生活では周りにママしか口説く相手が居なかった。単にそれだけの事だったようだ。・・・しかし、ママから叱られた。「変な日本語ばっかり教えてるんじゃないわよ、なによ、お○○ことかカッポンとか、バカじゃないの」いやはや。
 二三日落ち着いた所で、みんなを連れて六本木の事務所に出掛けた。総武線に乗って。
ジェフは電車の中でも女子高生に話しかけていた。「あなたのお○○こが欲しい」とかなんとか。殆どシカトされていたね。リチャードは無口で窓の外をただ眺めていた。ビルは・・・席を譲ってもらって座っていた。目の前に女子高生が数人座っていた。ビルはニコニコと笑いかけ(愛嬌のある顔なんだわ)自分の片足を指さすとその足をいきなり一回転させた。女子高生達、唖然呆然。ホントお茶目な身障者。
(一部書き換え・・・そりゃそうだわな)
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3 コメント

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不思議 (ジンジム)
2006-11-29 00:26:18
これだけ読むと結構ハードな日々なのに、前の回からの続きで読むと、すげえ、なごむ。
誤字 (ジーケン)
2006-11-29 13:40:29
「流星を極め」→「隆盛を極め」
他もあるだろうけれど、いずれ直すだろう。うん。
なるほど (凪★)
2007-06-27 06:53:35
初めまして。
いじめは私も小学生~中学まで受けたよ。
なのに、TVの取材が来なかったのが残念。
あの時の同級生は今でも嫌い。
おかげで、ブログで、いじめに遭ってた子の母親を
コメントで慰めたりすることができたけどね。
死にたいと思ってもなかx2死ねないもんですよ。
何でかな。

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