日本共産党 群馬県議会議員 酒井ひろあき

あなたとつくる、希望の群馬。

第3回定例会前期議会で反対討論

2014年10月07日 | 群馬県議会


今日の本会議で一般会計補正予算案などに対する反対討論を行いました。
7つの交通軸など大型開発優先政治への批判とともに、学校給食費の無料化、オスプレイの飛行訓練拒否、集団的自衛権行使容認の閣議決定撤回を求める請願を不採択にしたことに反対しました。
以下、その全文です。
 
 ----------------------------
 
日本共産党県議団の酒井宏明です。会派を代表して通告してあります議案および請願について、委員長報告に反対の立場から討論いたします。
 第117号、一般会計補正予算についてです。4月の消費税増税によって家計消費が落ち込む中で、緊急に補正すべきなのは、暮らし、福祉への予算です。本補正予算では、老人福祉施設の修繕費や特定疾患対策、児童養護施設整備、保育所整備など、必要な施策も含まれていますが、一方で、7つの交通軸に約26億円を上積みするなど急ぐ必要のない大型開発への配分が突出しています。7つの交通軸は今年度当初予算と合わせると300億円を超えます。この6年間の当初予算を合わせると約1400億円もの税金が投入され、生活道路、通学路の整備や県民の暮らしに回す予算が圧迫されています。よって本補正予算に反対です。
次に、122、127、128号は、幼保連携型認定こども園の基準等についてです。県は月一回の避難消火訓練の実施、児童の食育に努めること、外部搬入の食事でも温め冷やし直して提供することという独自色を入れたとしていますが、その他は一字一句、国の基準通りです。また、認定こども園の認定基準について、県が食育を強調する一方で、20人以下の園は調理室を備えなくてもいい、職員配置基準も3歳児20人に保育士1人でいいと、国基準のままです。実際には18人に1人の基準で助成しているのですから、少なくても関係者と行政が築いてきた群馬の保育のレベルを反映した条例にすべきであります。よって、関連議案に賛成することはできません。
その他の議案については、かねてからの理由により反対です。

次に請願についてです。
文教警察26号、学校給食費の無料化についての請願です。
伊藤祐司議員が一般質問で指摘したように、学校給食費の無料化は子どもの貧困、少子化対策など喫緊の課題とも強く結びついたとても有効な施策です。子どもの医療費も学校給食費も自治体が支えるとなれば、子育て世代にとって群馬の魅力は倍増するのではないでしょうか。昨今、あちこちの市長選で無料化を公約に掲げた候補が当選する時代です。市町村と折半で行えば県の負担は42億円余り、県予算の0.6%でできます。高崎競馬場跡地のコンベンションのとりくみは当面ソフト事業だけにして、施設建設にかかる予算を学校給食など教育や子育て支援に回すべきであります。よって、本請願の不採択に反対し、採択を主張します。
総務企画47号、オスプレイの飛行訓練拒否の決議を求める請願です。沖縄県はオスプレイの配備・訓練によって耐え難い負担を強いられています。その飛行実態は、人口密集地を避ける、夜間飛行を避けるなどの日米「合意」が全く守られていないどころか、墜落の危険も増大しています。今月1日にも、ペルシャ湾で、米海兵隊MV22オスプレイが発艦に失敗し、乗組員1人が死亡しました。陸上自衛隊が来年度導入を予定しているのと同型機です。事故を頻繁に起こし、オートローテーション機能もないオスプレイの飛行を認めるわけにはいきません。群馬県上空は、米軍艦載機FA18スーパーホーネットの低空飛行訓練が頻繁に行われ、騒音と墜落の危険に脅かされています。さらに県南東部地域を中心としたC130輸送機の低空飛行は防災ヘリや、ドクターヘリ、民間機との衝突の危険性が懸念されています。この上オスプレイの飛行が加わることは、県民の忍耐をはるかに超えるものです。沖縄県の負担軽減を口実に、全国にオスプレイの飛行・訓練を強化し、被害を拡大するのを見過ごすわけにはいきません。よって、本請願の採択を強く求めます。
同48号、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定の撤回を求める意見書採択についての請願です。一内閣の勝手な判断で、これまでの政府見解を180度転換し、アメリカと一緒に海外で武力行使できるようにするものです。こうしたやり方自体、立憲主義を根底から踏みにじる暴挙です。どの世論調査でも国民の過半数が反対し、日本弁護士連合会をはじめ、自民党や公明党の元幹部にいたるまで、各界各分野の幅広い層から反対や批判、懸念の声が出されています。それにもかかわらず、安倍政権は集団的自衛権の行使に向けた関連法「改正」や自衛隊の軍備増強を推し進めています。日本を戦争する国へと変質させるものであり、断じて認められません。県議会において、立憲主義および恒久平和主義を遵守する立場に確固として立ち、政府に「閣議決定」の撤回を求めるべきであり、採択を主張します。
最後に、高崎競馬場跡地へのコンベンション施設建設の計画中止を求める請願です。請願では、建設費の費用や利用者数、経済効果等について、あらためて徹底した検証を行うこと、財政負担や周辺環境への影響などデメリット情報について県民に明らかにすること、そして、取り返しのつかない「ハコモノ」建設計画を中止することを求めています。これらは競馬場跡地の周辺住民としても、また県民、納税者としても当然の要求であります。よって本請願の不採択に反対し、採択を求めます。
以上をもって、私の反対討論といたします。