もうチョットで日曜画家

技量上がらず四苦八苦

軍事通信の概念と開示制限

2018年04月17日 | 日記

 陸自派遣部隊が日報を送信する手段の一端が報じられた。

 報道によると、報告はメールや衛星電話で行われたと元派遣部隊員(OB)が証言している。メールは暗号化されたもので衛星電話は秘話装置を介していると思われるが、現在の常識では平文を送信しているに等しく、その気になればどこの国でもが覗き見できる程度の強度であると思う。メール暗号化の技術の大半は米軍暗号技術の亜種とされ、アメリカは見放題ともいわれている。秘話装置は音声周波数を変調し更にノイズを付加する方法が一般的であるが、もし日報が即日公開された場合には逆の操作を行うことで、秘話装置の更新間隔内(多分1日)の通信は容易に解読されることになる。自分の職域は艦船機関であったため暗号と通信には疎いが、門外漢でもその程度は容易に想像できる。逆に考えれば、日報はその程度の秘匿で十分であると考えられる程度の重要性しかないものともいえる。軍事通信と軍事通信の秘匿(一定期間の公開禁止)の概念が無く、自衛隊の文書(通信)も行政文書として情報公開の対象とされる結果、防衛省には年間5000件の開示請求があり担当部局は日常業務に支障をきたす状態であることも併せて報じられている。開示請求費用が1件300円であることから、150万円もあれば日本の安全保障の中枢をマヒさせることができることである。また、日報には「戦闘」という字句が複数個所に使用されていることから、”戦闘地域には部隊を派遣しないと”の規定を巡り、正義漢を気取った野党議員が「戦闘」について国語審議会を彷彿させる論を展開させると思われるが、国内で暴力団抗争の銃撃戦があった場合も戦闘地域とするのだろううか。

 先進国と同様に軍事通信という概念を法制化して、防衛省の文書のうち軍政に関する文書を除いては情報公開の範疇から除外するとともに、派遣部隊の通信についても秘匿手段の改善を期待するものである。秘匿性の高い情報を海外公館と共有する場合には、外交行嚢や伝書使によることが多いと思うが、軍事通信についても同程度の秘匿性を維持して欲しいとも思う。 

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