ブリちゃんの試験が終わった最初の休日。
リエさんからもらっていた
京都国立近代美術館の「アーツ&クラフツ展」に行こうとしたら、
すぐ隣に動物園があるじゃないのという流れで
リンスケさんを初めて動物園へ連れて行った日。
美術館の会場をリンスケさんを抱っこして回って
「キレイだねー」「かっこいいねー」と
一緒に鑑賞しているつもりだったけど、
リンスケさんは壁紙をよだれだらけの指でつついていて、
そのまま展示してある額縁に触ろうとしているのを
じょいフルが止める前に、
会場が人が飛んで来て「もう少し作品から離れてご覧ください」と
制止されてしまった。
リンスケさんの好奇心は
触って舐めてよだれをつけて満たされるものだから、
離れてご覧になるだけの美術館は
ちょっとまだ早かった。
美術館を出てから
ブリちゃんが親子丼を食べたいと言って行った
「岡北」というおうどん屋へ入った。
リンスケさんは持って来ていた離乳食を食べて、
その後じょいフルが頼んだしっぽくうどんまで食べていた。
あれはどう見ても噛まずに飲み込んでいる。
うどんを噛まずに飲み込むとは、
一歳にしてなかなかのうどん通だと思う。
リンスケにも4分の1だけ流れている
じょいママの讃岐の血の仕業に違いない。
動物園は大人一人500円。
一歳0ヶ月では、動物園を楽しむには
まだちょっと早いと思うけど、
何か生き物が目の前で動いていれば
それなりに興味を持ってくれるんじゃないかと思って、
さぁ、象さんでもキリンさんでも
リンスケさんの興味を引く動物はどこかしらと
勇んで歩き出したら、
さっそくリンスケさんが「んーんー」と言って
身を乗り出して手を伸ばしている。
おお、早速何か見つけたかと思ったら、
リンスケさんが必死で手を伸ばしているのは
動物の檻ではなくて、他の子が乗っている
動物園で貸し出している車の乗り物だった。
貸し出し賃300円。
子どもたちがライオンとかチーターの檻の
柵にかじりついて声を上げている後ろで、
リンスケさんは車のハンドルを回すことに必死だった。
せっかくだから動物たちを見せようと抱き上げると、
サルがエサをもらっているのとか
ペンギンの飛び込み泳ぎをしばらくジッと見つめると
すぐに車のことを思い出して、戻せと暴れ始める。
シマウマが物凄い形相でエサに喰いつくのを
怖がる様子もなく見た後は(じょいフルは怖かった)、
もう車にも飽きてしまって
園の後半はブリちゃんがリンスケを抱っこして
じょいフルは舗装もされていないデコボコの園内を
空の車をゴトゴト押して歩かなくてはいけなかった。
ブリちゃんとじょいフルにとっては初めての
まったくリンスケさんのためだけのレジャーだった。
買い物をするでもグルメな場所があるわけでもなく、
ただリンスケさんが面白がってくれることだけが目的の遊びだった。
自分達が楽しむ遊びと違って、
子どもが喜んでくれると嬉しいけど
飽きると容赦なくグズり始めるので、
子どものための遊びは気が抜けない。
でももう少し大きくなって、
大して面白くなくてもそれなりに面白がっているふうに
振舞ってくれたりすると、それはそれで寂しいし。
子どもの頃に遊園地に連れて行ってもらったのは、
てっきりじょいパパやじょいママも行きたくて行っていたのかと
思っていたんだけどなぁ。
リエさんからもらっていた
京都国立近代美術館の「アーツ&クラフツ展」に行こうとしたら、
すぐ隣に動物園があるじゃないのという流れで
リンスケさんを初めて動物園へ連れて行った日。
美術館の会場をリンスケさんを抱っこして回って
「キレイだねー」「かっこいいねー」と
一緒に鑑賞しているつもりだったけど、
リンスケさんは壁紙をよだれだらけの指でつついていて、
そのまま展示してある額縁に触ろうとしているのを
じょいフルが止める前に、
会場が人が飛んで来て「もう少し作品から離れてご覧ください」と
制止されてしまった。
リンスケさんの好奇心は
触って舐めてよだれをつけて満たされるものだから、
離れてご覧になるだけの美術館は
ちょっとまだ早かった。
美術館を出てから
ブリちゃんが親子丼を食べたいと言って行った
「岡北」というおうどん屋へ入った。
リンスケさんは持って来ていた離乳食を食べて、
その後じょいフルが頼んだしっぽくうどんまで食べていた。
あれはどう見ても噛まずに飲み込んでいる。
うどんを噛まずに飲み込むとは、
一歳にしてなかなかのうどん通だと思う。
リンスケにも4分の1だけ流れている
じょいママの讃岐の血の仕業に違いない。
動物園は大人一人500円。
一歳0ヶ月では、動物園を楽しむには
まだちょっと早いと思うけど、
何か生き物が目の前で動いていれば
それなりに興味を持ってくれるんじゃないかと思って、
さぁ、象さんでもキリンさんでも
リンスケさんの興味を引く動物はどこかしらと
勇んで歩き出したら、
さっそくリンスケさんが「んーんー」と言って
身を乗り出して手を伸ばしている。
おお、早速何か見つけたかと思ったら、
リンスケさんが必死で手を伸ばしているのは
動物の檻ではなくて、他の子が乗っている
動物園で貸し出している車の乗り物だった。
貸し出し賃300円。
子どもたちがライオンとかチーターの檻の
柵にかじりついて声を上げている後ろで、
リンスケさんは車のハンドルを回すことに必死だった。
せっかくだから動物たちを見せようと抱き上げると、
サルがエサをもらっているのとか
ペンギンの飛び込み泳ぎをしばらくジッと見つめると
すぐに車のことを思い出して、戻せと暴れ始める。
シマウマが物凄い形相でエサに喰いつくのを
怖がる様子もなく見た後は(じょいフルは怖かった)、
もう車にも飽きてしまって
園の後半はブリちゃんがリンスケを抱っこして
じょいフルは舗装もされていないデコボコの園内を
空の車をゴトゴト押して歩かなくてはいけなかった。
ブリちゃんとじょいフルにとっては初めての
まったくリンスケさんのためだけのレジャーだった。
買い物をするでもグルメな場所があるわけでもなく、
ただリンスケさんが面白がってくれることだけが目的の遊びだった。
自分達が楽しむ遊びと違って、
子どもが喜んでくれると嬉しいけど
飽きると容赦なくグズり始めるので、
子どものための遊びは気が抜けない。
でももう少し大きくなって、
大して面白くなくてもそれなりに面白がっているふうに
振舞ってくれたりすると、それはそれで寂しいし。
子どもの頃に遊園地に連れて行ってもらったのは、
てっきりじょいパパやじょいママも行きたくて行っていたのかと
思っていたんだけどなぁ。