房総閑話

廉価版コンデジでどれだけ撮れる?

大規模造成地に群生している、オニノヤガラ(鬼の矢柄)

2019-06-01 11:58:45 | 写真
大規模造成地の一画に茶色の植物があっちこっちにニョキっと出現しました。
すでに群生している区画もあります。

茶色の茎にクリーム色の花、そして枯れたような花が見えます。





調べてみると、
オニノヤガラ。漢字で、鬼の矢柄。学名は『ラン科オニノヤガラ属(膨れた塊根をもつ)の背の高い種』です。



葉がありません。
茎も緑色をしていないので、茶色だらけです。

他の草たちのより丈が高いので目立ちますが、近寄ってみると小さいのもあります。


花はラン科特有の花びらです。



葉緑素は葉だけではなく、茎の緑色のところにもあります。葉が無くても茎が緑色であれば光合成をしていますが、緑色がまったく無いということは光合成をしていないということです。




茎についているは咲き終わった花です。


ラン科特有の菌従属植物ですが、自分で栄養を作り出せないので100%菌に依存しています。
オニノヤガラの菌根菌は木材腐朽菌のナラタケ菌です。
オニノヤガラとナラタケ菌の共生関係はちょっと変わっています。
ナラタケ菌はオニノヤガラの塊根(塊茎、ジャガイモのような物)の表面に取り付き皮表中に侵入し皮相組織を破壊しながらオニノヤガラから栄養をもらいます。
ナラタケ菌が皮相組織からさらに奥の塊根の消化細胞に到達すると、逆にオニノヤガラはナラタケ菌を吸収、消化してしまいます。オニノヤガラがナラタケ菌を食べてしまうのです。
オニノヤガラが一方的にナラタケ菌から栄養を搾取しているのではなくて、自分を食べさせて、ナラタケ菌を成長させて食べているのです。ナラタケ菌からしてみると自分を食べさせて、オニノヤガラの塊根を成長させて食べているということになります。
両者がお互いに寄生関係を持っているのですが、オニノヤガラのほうが寄生関係は重要で、ナラタケ菌がいなくなると塊根は年々退化していきやがて消滅してしまうそうです。



この大規模造成地は幹線道路に近いほうから沢になって下っていき、奥は雑木林と畑が広がっていたところです。この沢が都川の上流部高田排水路の最上流部の東調整池につながっています。
この区画はその沢のあったところで、最後に埋め立て造成したところです。そのため埋め立て土砂は場外から搬入していました。
その土砂の中にオニノヤガラの塊根が含まれていたと考えた方がいいのでしょう。



オニノヤガラは花が咲くと地上部は枯れてしまい、地下の塊根も小さくなるそうです。塊根は時間をかけて大きくなりまた花を咲かせるそうです。それが何年後になるか・・・
今咲いている塊根が発芽(つくしの大きな感じ)して次に咲くまでには家が建っているかもしれません。

オニノヤガラは、千葉市のレッドリストには掲載されていませんが、千葉県のレッドリストには掲載されています。


(Canon IXY DIGITAL 510IS)

オニノヤガラは漢方薬で、強壮薬だそうです。
塊根はふかして食べるとジャガイモのような甘さがあるそうです。


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