ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

あの曲もこの曲も・・・老若男女を問わず口ずさんでいた歌謡曲の数々

2007年08月03日 | 其の他
作詞家にして作家でも在る阿久悠氏が一昨日、尿管癌で70歳の人生に幕を閉じられた。20世紀を代表する天才的な作詞家の死はとても残念で、昨日の内に記事にするには心の整理が付かなかった。「ミュージック」なんていうこ洒落た言い回しでは無く、世の中の出来事がビビッドに曲や詩に反映されていた「歌謡曲」の時代。そしてヒット・チャートに入った曲の殆ど全てが、老若男女を問わず口ずさめていた「昭和歌謡曲」の時代を牽引していた偉大な作詞家の一人が阿久氏だったと断言出来る。彼が手掛けた作品は枚挙に遑が無く、思い出に残る作品はどんなに厳選しても十指に余ってしまう。そこで”何とか”ベスト20に絞り込み、それを記してみたいと思う。(ピンク・レディー山本リンダさん等の様に、思い出深い作品が幾つも浮かぶケースは泣く泣く1つに絞って記す事にした。)

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1位  「勝手にしやがれ」(沢田研二氏)【動画

2位  「ペッパー警部」(ピンク・レディー)【動画

3位  「ミクロイドS」(ヤング・スターズ)【動画

4位  「どうにもとまらない」(山本リンダさん)【動画

5位  「ウルトラマンレオ」(真夏竜氏)【動画

6位  「また逢う日まで」(尾崎紀世彦氏)【動画

7位  「青春時代」(森田公一とトップギャラン)【動画

8位  「デビルマンのうた」(十田敬三氏)【動画

9位  「北の宿から」(都はるみさん)【動画

10位 「色つきの女でいてくれよ」(ザ・タイガース)【試聴

11位 「ピンポンパン体操」(杉並児童合唱団)【試聴

12位 「あの鐘を鳴らすのはあなた」(和田アキ子)【動画

13位 「ウルトラマンタロウ」(武村太郎氏&少年少女合唱団みずうみ)【動画

14位 「さらば涙と言おう」(森田健作氏)【動画

15位 「個人授業」(フィンガー5)【動画

16位 「宇宙戦艦ヤマト」(ささきいさお氏&ミュージカル・アカデミー)【動画

17位 「雨の慕情」(八代亜紀さん)【動画

18位 「林檎殺人事件」(郷ひろみ氏&樹木希林さん)【動画

19位 「ロマンス」(岩崎宏美さん)【動画

20位 「津軽海峡・冬景色」(石川さゆりさん)【動画
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この他にも石野真子さんの「狼なんか怖くない」【動画】や小林旭氏の「熱き心に動画】、西田敏行氏の「もしもピアノが弾けたなら」【動画】、桜田淳子さんの「私の青い鳥」【試聴】、大橋純子さんの「たそがれマイ・ラブ」【動画】、西城秀樹氏の「ブーメランストリート」【動画】、日吉ミミさんの「世迷い言」【試聴】(「上から読んでも下から読んでも ヨノナカバカナノヨ♪」が強烈に印象に残っている。作曲のみならず作詞も中島みゆきさんが担当していたと思い続けていた。)等々、多くの歌が頭に浮かぶ。それもカラオケで良く歌うばかりだ。特に”ジュリー”の「勝手にしやがれ」は、カラオケで何度歌ったか判らない程歌い込んでいる。

以前の記事でも触れたが、「ミクロイドS」の心を忘れた科学には 幸せ求める夢が無い♪という歌詞は、「良くぞこんな素晴らしい詩が浮かんだものだ!」と感動するばかり。全く意味を感じさせない、英単語を並べ立てただけの様な曲が昨今は少なくない中で、「日本語の持つ美しさ」を大事にして来た”阿久悠ワールド”は自分にとって非常に心地良さを感じる。

この国は正しいも、美しいも、清いも、潔いも、厳しいも、貴いも、凡そ人間を律する言葉の全てが失われたかと思う。と、最近の社会に怒りを抱え続けていたという阿久氏。馬鹿の一つ覚えの様に「美しい国」を口にする何処ぞの首相が、全く美しくなかったりするこの世の中。そんな世の中だからこそ、「美しい日本語」を大事にする阿久氏には未だ未だ第一線で頑張って欲しかった。偉大な才能*1が眠りに就いた事を哀しむと共に、その御霊が安らかに昇天される事を心から願う。合掌

*1 作詞家として手掛けた作品数は約5千曲で、シングル・セールス6,818万枚はダントツの歴代1位。(2位は松本隆氏の4,946万枚。)小説家としても「瀬戸内少年野球団」が直木賞候補になる等、”言葉の魔術師”と言って良い活躍ぶりだった。

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8 コメント

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流行歌 (ハムぞー)
2007-08-03 07:42:12
彼の全盛期は、ヒットしている歌を
がきんちょからじいちゃんばあちゃんまで知っている、そんな時代でした。

今はレコードセールス何百万枚といっても
曲を知ってる人は一部の若者のみ。
その頃を振り返っても、時代を語れる歌が無い。
その点は可哀相になってしまいます。
紅白歌合戦で「その歌手の今年のヒット曲」を
歌わなく(歌えなく)なったのも、
「ヒット」の背景が違いすぎるからなんでしょう。

「歌は世につれ、世は歌につれ」
司会者がよく使っていたこのセリフも
今はお蔵入りなのでしょうね・・。
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感動しました☆ (ぱんだ)
2007-08-03 08:45:47
「ミクロイドS」の「心を忘れた科学には 幸せ求める夢が無い♪」という歌詞に感動しました☆
今度、こちらにブログの記事に使わせてもらいたいと
思います!
それにしても惜しい人をなくしたものです。。
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こんなのもあります (破壊王子)
2007-08-03 22:55:52
「スーパーロボット マッハバロン」

http://jp.youtube.com/watch?v=tEClbJRDIxA

「悪の天才が時に邪心を抱き~」

子供番組とは思えません。
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数日前のNHKの番組で (Spa supernova)
2007-08-04 01:43:04
亡くなる数日前にNHKの歌謡曲をコアに分析した番組に少し出ていたのを見たので、訃報には「え!」と驚きました。
皆「もう少し長生きして良い歌の歌詞を書いて欲しかった」と言っていますが、近年なかなかその歌の仕事に恵まれていないというのが傍目にも明らかで本人もそれを歯がゆく思っている、というのが感じられました。
今日、追悼番組を見たのですが、昔は歌謡曲を「時代遅れ」と嫌っていた自分ですが、見ながらふと涙が溢れ、イカンイカンと照れ隠しにチャンネルを少し変えつつもまた戻して、の繰り返しでした。
しかしアニメや野球、高校サッカーの歌やら「あれもそうだったの?!」とビックリしました。
ご冥福をお祈りします…。
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>Spa supernova様 (giants-55)
2007-08-04 02:25:22
書き込み有難う御座いました。

自分も昨日NHKで放送された追悼番組を食い入る様に見ていました。どの歌も知っていたし、その歌を耳にすると当時の自分が何をしていたかが思い出せるんですよね。

阿久氏の詩には「日本語の持つ美しさ」が在ったし(韻の踏み方も絶妙!)、何よりも詩自体に”ドラマ性”が在り、耳にした(目にした)人達がそれぞれに、詩から想像を馳せたのではないでしょうか。

余りにも自分達の心情を反映した様な歌詞が提供されるので、「阿久先生って”あんな顔”をしてるけど、一体どんな経験をして来たのかしらね?」と当時は良く桜田淳子さん等と話していたと岩崎宏美さんが語っておられましたが(笑)、本当に見た目とは全然異なる(失礼!)繊細な詩を書かれる方でした。

素晴らしい演技力を持ち乍ら、トレンディー・ドラマの隆盛という時代の波に押し出され、近年は演技する場をなかなか持ち得ずに鬼籍に入られてしまった石立鉄男氏。そして詩が持つドラマ性や深みよりも、耳障りの良い単語の羅列の方が好まれがちな近年にあって、その類稀なる才能を生かせる場がなかなか無かった阿久氏。本当に残念でなりません・・・。
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Unknown (ユカサナ)
2007-08-04 21:51:06
寂しいですね。

ここ数年、ヒットする歌の殆どに、メールか日記の一部分を切り取って、口ずさみやすいように節をつけただけ、という印象を持っています。
若者の歌がわからないということは、すなわち歳を取ったということなのかもしれませんが、狭い世界で仲良しクラブを作りがちな、今の風潮にもあっているように思います。

阿久さんが心を込めって作った新しい作品が、もっと受け入れられる時代であれば、もしかするとご病気の回復も可能だったのではないかと思います。それを考えると切ないです。
でも例によって「丹波説」を信じるわたしとしては、霊界でどんどん新しい作品を作られるのではないか、と。
宮川さんあたりに早速再会していて「随分早かったなあ」と言われているかもしれません。そしてふたりでヤマトの新作?

プレミアム10で、阿久さんと一緒にたくさんの名曲を作られた都倉さんが、「二人で作ったものも実は打率4割程度」とおっしゃっていました。
それを聞いて素晴らしい出来であるのに、時期もしくは歌手との相性が悪かっくてヒットしなかったものも数多くあると思うので、それを発掘して欲しいなあと思いました。



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素晴らしい詩の数々 (miyashiro)
2007-08-05 00:14:35
こんばんは。

アニメ・特撮の主題歌(特に作曲家)には結構詳しいと自認していましたが、作詞のほうはあまり詳しくなく、ミクロイドSの作詞が阿久悠氏であったことを初めて知りました。曲もイイのですが、エントリの通り「心を~」からの部分は特に素晴らしいですね。名曲です!
また、「ふり向くな君は美しい」も氏の作詞であったこを知りました。本当に素晴らしい詩の数々であったと思います。
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本物のプロフェッショナル (れんたろう)
2007-08-05 15:06:12
演歌からアイドル歌謡、アニメ主題歌まで阿久さんの作品の幅広さには驚くばかりです。

実は僕は歌手のことを「アーチスト」と呼ぶのが嫌いです。自分のブログでは音楽についての記事も書きますが、そこでも使わないようにしています。いつからこんな言葉が定着してしまったのでしょうか?もしかしたら阿久さんが第一線から退いた頃からだったのでは?

今は、世代を越えて愛される歌がありません。皆、聞き手を限定して作られているような歌ばかりです。「等身大の自分らしさ」なんて、どうでもいいことばかりを歌うアーチストとやらが幅を利かすようになって、阿久さんの作る、「プロの仕事」が忘れ去られるようになってしまったのかもしれません。

「心を忘れた科学には 幸せ求める夢がない」

このフレーズは僕も大好きでした。阿久さんの歌で最初に感動した曲だったかもしれません。それまでは、ヒット曲狙いの商売人としか思ってなかったかも。

こうした、アニメやヒーローものの主題歌までもが、タイアップとやらで、内容とは全く関係のない歌詞の曲がつけられるようになりましたが、阿久さんは「ミクロイドS」にしても、「ヤマト」にしても、作品のテーマに沿った詞を残してくれました。
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