ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~」

2013年05月30日 | 書籍関連

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珍しい古書に関係する、特別な相談。謎めいた依頼に、ビブリア古書堂の女店主・篠川栞子(しのかわ しおりこ)とアルバイト店員・五浦大輔(ごうら だいすけ)の2人は、鎌倉雪ノ下へ向かう。其の家には、驚くべき物が待っていた。

 

稀代探偵推理小説作家・江戸川乱歩膨大コレクション。「其れを譲る代わりに、或る人物が残した精巧な金庫を開けて欲しい。」と持ち主は言う。

 

金庫の謎には乱歩作品を取り巻く人々の数奇な人生が絡んでいた。そして、深まる謎は、彼の人物も引き寄せる。

 

美しき女店主と其の母・智恵子(ちえこ)。謎解きは、2人の知恵比べの様相呈して来るのだが・・・。

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1冊の本に秘められた謎や秘密を、其の本を見ただけで解き明かしてしまう栞子がシャーロック・ホームズ役ならば、彼女の相棒として共に行動し、そして“事件”解決迄を見守るジョン・H・ワトスン役は大輔。、ホームズとワトスンというコンビと異なるのは、栞子と大輔の間に“微妙な”恋愛感情が介在する事。

 

TVドラマ化もされた人気小説「ビブリア古書堂の事件手帖シリーズ」(著者:三上延氏)の第4弾「ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~」は、著者自身が『全く知らない作家では無し。』、乱歩に付いてそう思っている日本人は少なく無いと思います。小学生の頃に『少年探偵 江戸川乱歩全集』を読み耽っていた様な人なら尚更でしょう。僕も古くから馴染みの在る、何処か懐かしい作家と感じていた。と記す、“国民的な作家”の江戸川乱歩氏の作品を取り上げている。

 

ミステリー大好き人間の自分だが、記憶違いで無ければ、初めて読んだミステリーは「押入れの中から・・・」という記事でも触れた様に、「金色の魔術師」(著者:横溝正史氏)だった。金田一耕介シリーズに属するジュヴナイル作品で、此れが実に面白かった。

 

そして小学校に入り、学校の図書館で出会ったのが乱歩氏の「少年探偵団シリーズ」。「『読者諸君』、『嗚呼、何という事でしょう。』、『~ではありますまいか。』等の独特の言い回し。」や、『小高い丘に在る薄気味悪い洋館』、『怪しい人間が出入りするサーカス』、『薄暗い街灯の下に佇む傴僂男』等の怪奇的要素。」にすっかり魅了されたもの。以降は「シャーロック・ホームズ・シリーズ」や「アルセーヌ・ルパン・シリーズ」、「アガサ・クリスティー女史の作品群」等を読み漁る事に。最近の若い子は違うかもしれないが、一定年齢以上の人ならば、小学生時代に「少年探偵団シリーズ」に嵌まったというケースは、珍しく無い様に思う。

 

そんな超メジャーな作家の江戸川乱歩氏だけれど、「いざ調べ始めてみると初めて知る興味深いエピソード許りで、自分の不明恥じる羽目になりました。」と三上氏が記している様に、「ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~」の中には、自分(giants-55)も初めて知るエピソードが結構在り、とても興味深かった。と同時に、改めて三上氏の“本”に対する深い愛情を感じたりも。

 

第1弾第2弾、そして第3弾で“謎の存在”だった栞子の母・智恵子が、今回の作品で初めて登場する。10年前、娘達を置き去りにし、失踪した彼女。「母性を感じさせず、損得勘定を最優先し、不道徳不誠実な事も平然と行う。」というキャラクター設定だったので、「遂に登場か!」という期待めいた思いは在った。意外な“顔”は見せたものの、一癖も二癖も在る女性なのは確かで、今後、栞子と智恵子の関係がどうなって行くかが気になる所。

 

“本好きの人”ならば、「ビブリア古書堂の事件手帖シリーズ」の世界観に魅了されると思う。前回の第3弾は今一つの出来だったが、今回の第4弾の総合評価は、星4つとする。

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4 コメント

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Unknown (久保課長の娘)
2013-05-31 22:09:24
京都に住んでる中一の女子です。ビブリア古書堂の事件手帳のドラマと原作をみました。4巻の江戸川乱歩の話はとても面白かったです。江戸川乱歩という名前はエドガー・アラン・ポーという人から取ったと、父から教わりました。本当ですか?
中一の私でも読める面白い本があれば、教えてください!
>久保課長の娘様 (giants-55)
2013-06-01 00:49:45
初めまして。書き込み有難う御座います。

「ライトノベル」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%8E%E3%83%99%E3%83%AB)という事で最初は“色眼鏡”で見ていたのですが、読んだら実に面白く、本に対する愛情が溢れていて、すっかり嵌ってしまった「ビブリア古書堂の事件手帖シリーズ」。久保課長の娘様も全シリーズを読んでおられる様で嬉しいです。

江戸川乱歩氏の本名は「平井太郎(ひらい たろう)」と言います。申し訳無いけれど、此の平凡な名前で作家活動をしていたならば、もしかしたら此処迄メジャーな存在にはなれなかったかもしれませんね。御父様が仰る様に、彼はアメリカの作家エドガー・アラン・ポー氏を敬愛しており、其の名前を捩って「江戸川乱歩」というペン・ネームを使う様になりました。

面白いペン・ネームと言えば、明治の文豪・二葉亭四迷(ふたばてい しめい)氏の場合は、文学に理解の無かった父親から文筆業を詰られた際、「くたばってしめ(ま)え!」と言われた事から名付けたという説が在ります。麻雀小説で有名な阿佐田哲也(あさだ てつや)氏は、徹夜麻雀をする事が多く、「朝だ、徹夜。」から取ったとか。

最近の作家だと、乙一(おついち)氏は「使用していた電卓の型番が『Z-1」だったから。」、石田衣良(いしだ いら)氏は「本名の苗字が『石平(いしだいら)』だから。」という事です。

先日、有川浩さんの「図書館戦争」という本を読みました。映画化もされましたし、若い世代に特に人気の在る作家なので御存知とは思うのですが、青春時代の恋愛を思い出させる内容でしたので、もし未読で在れば御薦めです。

古い作品なので、恐らくは図書館じゃないと読めないと思うのですが、花登筺(はなと こばこ)氏の小説「どてらい男(やつ)」は凄く面白いですよ。自分は小説を読み返すという事を余りしない人間なのですが、此の「どてらい男」は例外的に3度読み返した程、好きな作品です。
Unknown (久保課長の娘)
2013-06-01 13:37:20
ありがとうございます!学校にあったので、ぜひ「図書館戦争」を読みたいと思います。
>久保課長の娘様 (giants-55)
2013-06-01 17:06:14
書き込み有難う御座いました。

昨日紹介させて貰った「どてらい男」ですが、内容的には女性よりも、男性向きかもしれません。面白い内容で在るのは確かなのですが。

其れにしても、中1とは思えない確りとした文章に驚きました。自分が中1だった頃を思い返すと、こんな確りとした文章は書けませんでしたから。読書が御好きな様ですので、其れが文章力を高めているんでしょうね。

御父様に宜しく御伝え下さい。そして、今後とも宜しく御願い致します。

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