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「何故航空券はあんなに高いの? 意外な理由が明らかに・・・」(5月17日、sorae.JP)
最近は安価なLCC路線も一般的になって来ましたが、其れでも矢張り高額なイメージの在る航空券。日本から北米やヨーロッパに行くならエコノミー・クラスでも高いのに、其れがビジネスやファースト・クラスになったら・・・考えたくも在りません。
今回Wendover Productionsが公開した動画では、航空券がどの様なコストで成り立っているのかが、判り易く解説されています。動画は10分程度ですが、忙しい貴方の為に、軽く中身を紹介しますね。
若しエアバスA320が154人の乗客を乗せてニューヨークからワシントン迄運行した場合、航空券を80ドル(約8,700円)と仮定します。そして、其のコスト構成は以下の通りです。
・燃料:2.5ドル(約270円)
・クルーの人件費:1.5ドル(約160円)
・空湊使用料:13.5ドル(約1,500円)
・税:15.6ドル(約1,700円)
・飛行機の機体代:11.5ドル(約1,300円)
・メンテナンス費用:14ドル(約1,500円)
・航空会社の人件費:10ドル(約1,100円)
・保険:0.25ドル(約30円)
・航空会社の利益:10ドル(約1,100円)
如何でしょうか?こうして見ると、燃料やクルーの人件費の安さ、そして空港使用料や税金、機体代、メンテナンス費用、航空会社の人件費の高さが目に付きます。更に、航空会社の利益はたったの10ドル(約1,100円)。此れで、如何にエコノミー・クラスが儲からない設定になっているのかも、はっきりしました。
今回の試算は飛行機の座席が一杯になった場合のコストで、乗客が減れば、更に航空会社の利益も減ります。一見華やかに見える航空業界ですが、見えない所で色々な苦労が在りそうですね。
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国内外合わせ、此れ迄に50回以上は飛行機に乗っていると思うが、1回を除いては全てエコノミー・クラス。例外の1回は、航空会社側のオーヴァー・ブッキングにより、本来はエコノミー・クラスだったのを、追加料金無しで“良い席”(ビジネス・クラスとファースト・クラスの間?)に代えて貰った物。エコノミー・クラスですら「高いなあ。」と思っているのに、ビジネス・クラス以上の席なんて、今後は九分九厘座る事は無いだろう。
高いと思っている航空券だが、今回のコスト構成を見ると、意外に利益が無いのに驚いた。全体の中で割合で言えば、税が19.5%を占める一方、航空会社の利益は12.5%に過ぎない。
勿論、エコノミー・クラスの乗客だけでは無いので、ビジネス・クラス及びファースト・クラス分で全体の利益率はもう少し良くなるとは思うが、其れでもそんなに大きくは変わらないだろう。