ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「熱球の伝説」

2005年03月24日 | スポーツ関連
NHKの受信料不払いを決めた身なので触れる事に引け目を感じるが、一昨昨日から5夜連続で再放送されている「プロ野球 新時代へ 熱球の伝説」に見入ってしまっている。日本プロ野球創設70年の昨年、往年の名選手達の証言と当時の資料映像を駆使して、70年の歴史を振り返るという11回シリーズの番組を、5回分抜き出して再放送しているもの。

一昨昨日は長嶋茂雄氏、一昨日は王貞治氏、そして昨日は江夏豊氏に焦点を当てていたが、彼等も含めて登場する元選手達が実に”濃い”。川上哲治氏に始まって、藤田元司氏、金田正一氏、稲尾和久氏、広岡達朗氏、豊田泰光氏、野村克也氏、吉田義男氏、権藤博氏、荒川博氏(何か腹話術の人形みたいな顔になってしまっていた(^o^;;;。)等々、一癖も二癖も在りそうな濃いキャラクターの御仁ばかり。差し詰め、「池袋ウエストゲートパーク」に”脇役”として妻夫木聡君や坂口憲二君を起用していた様な、贅沢さを感じさせる顔触れ。日本プロ野球が最も光り輝いていたと言われる昭和30~40年代。栄光の時代を彩った選手達の姿や証言を見ているだけで、心が浮きだってしまう。

興味深い映像や証言が多く取り上げられているのだが、中でも強く印象に残ったのが、「選手達の虚々実々の駆け引き」と「運命という名の人間ドラマ」だった。

昭和33年、ゴールデン・ルーキーとして大活躍していた長嶋茂雄選手。その年のオールスター戦にも選ばれた長嶋選手を、パ・リーグのエースとして迎え撃った稲尾和久投手。しかし、彼の記憶の中にその時の長嶋選手の姿は無いという。彼の最大の敵はセ・リーグの選手達ではなく、オールスター戦を同じベンチで迎えた野村克也選手だったという。公式戦では、ライバルチームの主力として闘っていた野村選手は、オールスター戦で稲尾投手の捕手を務めた際、公式戦で利する為に彼の球筋を見極めようと、決め球を何度も放らせようとしたのだとか。それに対し、彼は徹底的に異なる球を投じたという。ベンチに戻って、「何でサイン通りに放らない!」と怒鳴る野村選手に、「サイン間違いじゃないですか?」と平然と答えた彼。御祭の場で在っても、かくも虚々実々の駆け引きをしていた訳だ。

こういった熾烈なプロ意識が見られたのは、「江川卓投手と西本聖投手のエース争い」や「江川投手と掛布雅之選手の対決」がスポーツ紙を賑わわせていた頃迄だった様な気がする。”仲良しクラブ”と化したプロ集団と、野球の持つドラマ性が余り感じられなくなった事との間には、少なからぬ関係を感じてしまう。

又、王貞治選手と荒川博コーチの関係もドラマ性を感じさせる。ジャイアンツの主力と期待されながら、今一つ才能を開花出来ないでいた若き王選手。そんな彼に、打撃コーチとして”一本足打法”を指導したのが荒川コーチなのだが、それよりも遥か以前にこの二人は巡り合っていた。

これは結構有名な話では在るのだが、墨田公園に犬を連れて散歩していた(当時は現役プロ野球選手の)荒川氏の目にふと留まったのが、草野球をしていた中学生の王少年だった。左腕投手の彼が、打撃時には右打席に入るのを見た荒川氏が、「打つ時も左で打ってはどうか?」とアドバイスし、王少年は素直にそれに従ったという。歴史に「たられば」は多く存在するが、もしこの時に王少年と荒川氏が出会っていなかっ”たら”。又、もし左打者となる事を荒川氏がアドバイスしなかっ”たら”。不世出のホームラン・バッターの王選手は存在していただろうか?そして、雪解けムードに在るとはいうものの、未だプロ&アマの壁が残る現代の日本球界。プロの立場でアマチュア選手にアドバイスを与える事は極めて難しい今、荒川氏と王少年の様な出会いも又同様に極めて難しいのかもしれない。

もっともっと熾烈なプロ意識&人間ドラマを、プロ野球で見せて欲しい。その事が、ひいては日本プロ野球の更なる発展と人気上昇の一要因になると思う。
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8 コメント

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熱い時代 (うらしまななこ)
2005-03-24 18:00:58
小学生の頃、みんなが『りぼん』や『なかよし』を読んでいるとき

私の愛読書は野球雑誌でした。

V9後半の記憶からしかありませんが、あの時代は、選手1人1人に

哲学ともいえるほどの美学があったように思います。

高田、末次、淡口、松本、篠塚・・・好きな選手は、スター選手のなかでも

職人と言えるような選手達でした。



今は、昔ほど野球を見なくなってしまいました。もちろん野球は好きです。

あの時代ほど熱くなれなくなったというほうが正確かもしれません。

また、熱い魂で野球を観戦したいものです。
おじゃまします。 (issie)
2005-03-24 19:22:29
僕も見てます。古い映像ながら、真剣勝負は違いますね。

イチローや松井の物語も見てみたいです。。

ミスターベースボール (餅きなこ)
2005-03-24 21:56:06
 昔、ミスターが表紙だったワールドスタンプブック「ミスターベースボール」を集めました。あの「怪獣の世界」や「ライダー怪人」を産んだ!伝説のスタンプブックです。最後のページは何枚ものスタンプをつなげてミスターのホームランの写真を作るものでした。大洋のユニホームが東海道本線の色と同じで、マルはって書いてあった時代です。沢村はセピアの色のスタンプでした。すっかりサッカーにやられっぱなしの野球ですが、スタンプブックになったんだから、また盛りあがるといいなぁ~!って祈ってます。きなこはサッカーより断然、野球です!でも野球ものこと、あんま知らないの。えへ。
Unknown (退屈男)
2005-03-24 22:17:25
おもしろい昔話を見せられたあとなんで、開幕するプロ野球もがんばらないといけないですよねぇ。

あれ、再放送なんですね、しらなかった。
ライバル (Tommy)
2005-03-24 23:58:28
giants-55様 トラックバック有難うございます!

江夏選手の話、凄かったですよね~若干20歳の選手が

記録を塗り替えていくのですからね~!

きっと今では絶対許されない個人プレーなんでしょうけど!

江夏選手の場合は王選手と言うライバルにめぐり合い

お互いに切磋琢磨していくわけですが!

最後に江夏選手が野球を楽しむ事が大事と言っていましたが

まったく同感です、同じBallGameを愛するものとして

ライバルと戦える事を思いっきり楽しみながらPLAYして

行こうと思います!

明日の野村選手の話も楽しみですよね!
すいません (issie)
2005-03-25 12:53:50
高松宮記念のTBしようと思ったら、競馬記事がなかったもので。。予想を募集していますので、よかったらお願いしますm(_ _)m

合氣道と野球 (stress83)
2005-03-28 03:14:30
トラックバックありがとうございます。

お礼が遅くなりましてすみません。

この番組の出演者の方では、王さん、広岡さん、荒川さんが同じ合氣道の先生(藤平光一先生)の指導を受けておられます。広岡さんは3段だそうです。

本日発売の「氣の呼吸法」という本にもその様子が掲載されています。

私の合氣道の先生いわく、イチロー選手は氣の指導を受けていないのに、合氣道の極意、心身統一ができているそうです。

ご参考まで。
こんにちは (st_kkhr_2005)
2005-04-10 13:56:27
TB、どうもありがとうございました。お礼を申し上げるのが遅れて済みません。



あの番組、面白かったです。ついつい見入ってしまいました。BSの再放送とのことですが、地上波でもガンガンいい番組を放送してほしいものです。

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