ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「横濱エトランゼ」

2017年09月24日 | 書籍関連

異国情緒漂う風景が好き。なので、横浜居留地長崎居留地といった嘗て外国人居留地だった場所、又、神戸北野異人館街等を散策すると、何とも言えない幸せな気分になる。関東に住んでいるので結構な遠方になるけれど、北野異人館街は4度訪れている程。横浜居留地だと、何度訪れたから判らない。

 

そんな異国情緒漂う横浜を舞台にした小説が、大崎梢さんの「横濱エトランゼ」だ。(「エトランゼ」という単語を見聞すると、大好きだった漫画「ときめきトゥナイト」の主人公・江藤蘭世(えとう らんぜ)を思い浮かべてしまうのだけれど。

 

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高校3年生の広川千紗(ひろかわ ちさ)は、横浜のタウン誌「ハマペコ」編集部でアルバイト中。初恋の相手、小谷善正(こたに よしまさ)と働きたかったからだ。

 

用事で元町洋装店へ行った千紗は、其処マダム・秋山ミホ(あきやま みほ)から、以前在った元町百段を良く利用していたと聞く。けれども、善正によると元町百段は、ミホが生まれる前に崩壊したと言う。ミホは、幻を見ていた?それとも、態とわざと嘘を吐いた?

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「横濱エトランゼ」は「元町ロンリネス」、「山手ラビリンス」、「根岸メモリーズ」、「関内キング」、そして「馬車道セレナーデ」という5つの短編小説から構成されており、上の梗概は「元町ロンリネス」に付いて。

 

元書店員という経歴から、「本」を題材にした作品が多かった大崎さん。本好きの自分にとって、本に対する愛情が滲み出ている彼女の作品は大好きなのだが、最近は本を題材にした作品以外も、積極的に著されている。若い男女の甘酸っぱくほろ苦い心模様を描いた物が多く、其れは其れで嫌いじゃ無い。

 

「横濱エトランゼ」も、そんなテーストの作品。加えて、横浜の“昔”を紹介しているのだから、異国情緒が好きな自分は、ワクワクし乍ら一気読みしてしまった。

 

一番好きな作品は「根岸メモリーズ」。実際に訪れた事は無いのだが、根岸森林公園」が嘗ては「根岸競馬場」と呼ばれ、元々は幕末の1866年に、横浜の外国人居留地に於ける娯楽施設として建設された“日本初の洋式競馬場”だったというのは、興味深い事実だった。

 

様々な出来事を通し、千紗と善正という若い2人は成長する。どういう形での成長かは、読んでの御楽しみ。今後の彼等がどうなって行くのかは、個々人で想像するしか無い。

 

総合評価は、星3.5個とする。

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