ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

歴女パワー侮れず

2009年05月15日 | 歴史関連
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「お城、女性もお熱 各地で入場者数最高 武将人気後押し」(5月11日、産経新聞

城の人気が過熱している。各地の城で入場者数が過去最高を記録しているのを始め、城に纏るイベントも盛況。城を紹介した書籍や関連グッズも相次いで発売されている。その背景には、戦国武将人気の広がりや、城や城跡の整備が進んでいる事が在る様だ。

復元された本丸御殿を平成20年4月から一般公開している熊本城熊本市)では、昨年度の入場者数は過去最高の221万9,517人に上った。前年度を約100万人上回り、管理する市は「全国の城で日本一の入場者数。」と鼻高々だ。ほかにも首里城那覇市)で193万6,387人、浜松城浜松市)で11万2,025人と、軒並み過去最高を記録。過去最高では無いものの、姫路城兵庫県姫路市)は119万5,004人と前年度に比べ約17万人増に。

浜松城を管理運営するホテルコンコルド浜松の担当支配人、袴田一博さん(58歳)は「大河ドラマ戦国武将ブームが影響しているのでは。」と見る。

イベントも好調だ。財団法人日本城郭協会は19年から、協会が選定した100城を巡るスタンプラリーを開始。全国の城にスタンプ帳10万部を無料で置いた所、間も無く品切れになった。スタンプラリーに合わせ、19年5月に発売された「日本100名城公式ガイドブック」(学習研究社)は、増刷を重ねて現在迄に3万7,000部を発行している。1月には、全110号に付いて来るパーツを組み立てると90分の1スケール安土城が出来る付録付き雑誌「週刊 安土城をつくる」(デアゴスティーニ・ジャパン)が創刊され、9万部が売れた。玩具メーカーのビバリーも今月14日、安土城と江戸城往時の姿をコンピューター・グラフィックスで再現したジグソーパズルを発売する。

城郭考古学が専門の奈良大学教授の千田嘉博さん(45歳)は「今迄城というと男性、特に比較的年齢の高い人が興味を持っていたが、最近は女性で関心を持つ人が増えている。ゲーム等で戦国武将に興味を持ち、其処から城に関心が向いている様だ。加えて城の復元や整備が進み、訪れれば城がどんな物か理解し易くなった事も大きい。」とブームの背景を分析している。
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歴史ドラマや歴史漫画等で戦国武将に関心を持つ女性、所謂「歴女」が増加しているという話は良く見聞していた。歴史ドラマでは有名な戦国武将をイケメン俳優が演じ、歴史漫画でも同様に美少年&美青年キャラが当てられている事から、アイドルを追い掛ける様な感じで嵌まる女性も少なくないのだろう。それにしても各地の城の入場者数が増えているとは、歴女パワー侮れずといった感じ。

特撮番組でもストーリー云々とは別に、「あの美少女キャラが可愛い!」という理由から興味を持つ男性も多いのだから、別段女性だけが特別な訳でも無い。歴史好きの中には「ミーハーな連中が作り上げた一過性の歴史ブーム。」と冷ややかな目で見ている人も居る。確かに「史跡でワアワア&キャアキャア大騒ぎする“だけ”の連中」が増えるのは自分も嫌。けれど他人様に迷惑を掛けないので在れば、どんな動機からだろうが「歴史に興味を持つ人」が増えるのは大歓迎。

前にも書いた事だが、世の中に知ってて損する知識なぞ無いと思っている。エロの知識だろうが何だろうがコミュニケーションを図る上で“潤滑油”に成り得るし、多くの知識を得る事で人は自らの“器”を大きくし得ると信じているから。「イケメン俳優が演じているから。」、「美少年キャラが当てられているから。」という理由から特定の戦国武将に興味を持ち、それを“導入部”として少しづつ歴史自体への関心を深めて行く。斯く言う自分も幼少期に見たTV人形劇新八犬伝」(動画)や「真田十勇士」で各キャラクターに興味を持ち、やがて興味の対象が歴史自体に移って行った経緯が在る。歴史好きがどんどん増えて行くのは、歴史好きの一人として純粋に嬉しい。

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8 コメント

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Unknown (tak)
2009-05-15 01:36:15
所謂「歴女」さんたちの興味の的は割りとマニアックだったりして、秋葉原のヲタク族と根っこの部分での共通点が垣間見えたりしますね。
実はGWの九州旅行で熊本城にも行ってきたのですが、確かに若い女性の比率が多いような印象でありました。どんなきっかけにせよ我国の独自の文化に目を向けられる時間を持てるというのは大切で素晴らしい事だと思います
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私も戦国好き (雫石鉄也)
2009-05-15 07:17:39
結構なことだと思います。
私が初めて買ったパソコンはNECの
PC8801-MKⅡSRでした。
それで、よく「信長の野望」をやりました。
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>tak様 (giants-55)
2009-05-15 11:48:47
書き込み有難う御座いました。

美少年(美青年)キャラの戦国武将にときめいたりと、仰る様に所謂オタクと称される人達の趣味と似通った部分は感じますね。

自分も城(城址も含め)を見るのは結構好きで、熊本城も見に行った事が在りますが、当時は年配の方が多かった記憶が。

様々な文化&風習に触れるのは良い事だと思うし、“導入部”がどういう形で在れ、歴史好きの一人としては大歓迎です。
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20代の頃は・・・ ((まめ)たぬき)
2009-05-15 14:32:19
10から20代の頃、所属していたのは理系でしたが、結構歴史小説とかも読んでおりましたね。
歴史系の趣味雑誌、結構読みやすく初心者にもとっつきやすいつくりになっているのも歴史マニアを増やす一因のような気がします。
赤穂浪士に母親が興味を持っていたので、それ関連の場所を一緒に旅行したこともあります。

なにぶん近畿地方にいるもので、室町時代以降のことがらになると結構あちこちに残っているんで、ぼちぼちと散策すると楽しいのでしょうが今は野球に時間を取られてます。
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ふーむ (ストラングラー)
2009-05-15 17:57:29
こういうのって今に始まったことなんでしょうか?
歴史小説といえば永井路子先生など女性が多い印象があるのだが。。特に天平物と戦国女性物といえば永井路子に里中満智子に。。、という感があり。。
潜在的愛好者数は多かったのでは。。と思うんですが。

東京事務所と名古屋事務所に勤務していた頃、電車内で歴史小説を読んでいる中高年を多く見ましたが、女性の率も高かったです。(平岩弓枝や藤沢周平といったラインだと思います)
でもまあ、仕事柄、一時期郷土史愛好家の皆さんに接する機会が多かったですが、だいたいは退職した人(半分以上は元教員・公務員)か中堅以上の社会科の先生、でしたね。稀に若い人や女性もいましたが。女性も社会の先生とかやっぱり年取った人が多かったです。そういえば。ただ、そういう会はいかにも「年寄り向けで、閉鎖的」という印象を受けやすい会なので一般の人が敬遠してしまう、ということはあったかもしれません。

>歴史好きの中には「ミーハーな連中が作り上げた一過性の歴史ブーム。」と冷ややかな目で見ている人も居る。確かに「史跡でワアワア&キャアキャア

彼女らの実態は良く知らないですが、偏見強すぎじゃありませんか。
カメラ愛好家や鉄オタなんかと一緒で、そのうちおんなどもに聖域乗っ取られると排他的になっているのかなと思いますね。
オヤジ歴史マニアにも「いかがなものか」と思うような輩は多いですよ。
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>ストラングラー様 (giants-55)
2009-05-15 20:20:31
書き込み有難う御座いました。

書き方が悪くて、不快な思いをさせてしまって申し訳在りません。「歴女」に付いて書いていますが、「史跡でワアワア&キャアキャア大騒ぎする“だけ”の連中」というのは別に女性だけでは無く、これは老若男女を問わずという意味です。それと、この「ワアワア&キャアキャア」というのも、「凄いね!」とか「ビックリだよね!」といった他愛の無いのは全く問題無いのですが、其処が自分だけのエリアで在るかの様に度を越した騒ぎっ振りを見せたりと、明々白々に他者に迷惑を掛けているというケースを指しており、実際問題こういった困ったちゃん(老若男女を問わず。)に史跡で悩まされた経験が何度か在りますので、そういう事から書いた次第です。その辺に関しては青太文字で強調したつもりなのですが、あの文章だけ見ると誤解を生み兼ねないのは確かで、申し訳在りませんでした。

どういう動機で在れ、歴史に関心を持たれる方が増えるのは、歴史好きの一人としてとても嬉しい事。

里中満智子さんや池田理代子さんの歴史漫画(古今東西を問わず。)は、自分も結構読みました。池田さんの“ベルばら”なんか、これ迄に何度読み直した事か。同じ事柄や人物を描いても、男性漫画家が描くのとは一寸違った視点が面白かったりします。
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小学生の頃、モデルガン好きの女子に惚れました (マヌケ)
2009-05-19 12:40:05
マーケットとして愛好者が増えることは大歓迎でしょうから、男性中心のように思われていただけのことが女性にもその裾野が広がったことで喜ばしいことですね。 釣りとかバイクとかプラモデルとか写真、鉄道関係、ゴルフなんかはもう当たり前ですが、女性だと参加するだけで何らかの賞がもらえたりする催しなんかでマーケティングを成功させていることもあるでしょう。 プラモデルのコンテストで入賞したりしている女性なんかちょっと惹かれますね。 すごいマニアックな会話で盛り上がりたいです。 あと、写真のテクニックのある女性とも話が盛り上がりますね。 個性的なセンスにしびれますし、美人ならなおのことしびれます。
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>マヌケ様 (giants-55)
2009-05-20 02:21:38
書き込み有難う御座いました。

飲食店やアミューズメント施設では「レディース・デイ」を設けている所が結構在りますが、あれもそれを設ける事で女性客が増え、そしてその事で男性客も増える(彼女に連れられて来る、乃至は女性客を目当てに来る男性等。)というのを狙った物と良く言われますね。
兎角、男性は女性に弱いもの。史跡に女性陣が増えれば、それ迄歴史に興味の無かった男性も増えるでしょうし、その事で色々活性化されて行けば決して悪い事では無い。多くの方が歴史に興味を持ってくれるのは、非常に嬉しいです。
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