大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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霧の狐道221

2009-04-30 19:56:17 | E,霧の狐道
 俺は龍平に同意を求めた。

「 大丈夫だよな・・?」
「 どうかなァ、手術、ヘタだけど・・、するのは好きだよ・・・。」
「 ヘタだけど、するのは好きって!?
 龍平、クビにしろよ、そんなヤツ!」
「 そんな力は、まだ無いがな。」
「 ああ、もう、どうしたらいいんだ・・・・。
 ああ、不幸だ、不幸が雨の様に俺に降り注ぐ。
 どうしてくれるんだよ!」
「 どうもこうも、貴志が救急で入院したとき、狸小路しかいなかったんだよ!
 もう、優秀な方の吉田先生は入院患者を山ほど治療しているからな。
 それも、狸小路には入院患者を担当しないようにしているんだから、それは
 仕方ないだろ。
 吉田先生は手一杯なんだよ!
 外来の簡単な怪我人を捌く担当が狸小路、難しい患者は吉田先生。
 とにかく、おまえは、運が悪いんだ!」
「 まさか、狸小路の担当する入院患者は俺だけかァ?」
「 まさか、じゃなくて、そうだよ。」
「 そんなァ~。
 ああ、もう不幸が土砂降りだ・・・・。」
「 もう、幸せでも不幸でも、どっちでもええがな。
 固定して、手術さえしなければ自然とくっ付いて治ってしまうがな。
 湿布の交換だけなら、どんな医者でも出来るわい。」
「 そんなァ~。」
「 もう、ゴチャゴチャ言うな!
 もう眠いから、2時に備えて、わいはひと寝するで・・・。」
「 お~い、チョット待てよォ~。」




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