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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 8月1日 伯母

2016-08-01 18:32:44 | B,日々の恐怖




  日々の恐怖 8月1日 伯母




 去年の夏、伯母から聞いた話です。
伯母の家の近所に、Aさん、Bさんというおばあちゃんが住んでいた。
2人はとても仲がよく、AさんはしょっちゅうBさん宅に遊びに行っていた。
ところがある日、Aさんが病気で急死してしまった。
 葬式も終ったある日の夜、Bさんちの玄関チャイムが鳴ったので応対に出たが、誰もいない。
家の周りは田んぼなので、誰かいたらすぐわかるが、見回しても誰もいない。
よく考えるとその時間は、よくAさんが遊びに来てた時間だった。
 それから毎日、その時間になるとチャイムが鳴る。
段々怖くなって、チャイムが鳴っても応対せず、玄関のドアを開けることもしなくなった。
 すると今度は、家の中を誰かが歩きはじめた。
廊下をギィィ、ギィィとゆっくり歩くその足音は、生前のAさんのそれと同じだった。
 Bさんは心の中で必死で、

“ あんたはもう死んだんよ、ここに来たらイカンのよ・”

と祈ったが、全く効き目がない。
 それどころか、Aさんが可愛がっていた猫までが、Bさん宅に入り浸るようになり、いつもAさんが座っていた場所で丸くなっている。
 この話をBさんから直接聞いた伯母曰く、

「 Bさんの顔ね、なんか変なんよ。
こわばってて、生気がないっていうか、なんかどよんとしてて、何とも言えん変な顔になってるんよ。
私は幽霊なんか信じてないけど、それでもBさん見たときは、この人ヤバいなって思ったよ。
何かに憑かれてる人って、ああいう顔になるんやねぇ・・・。」

その後Bさんがどうなったのか聞いてみたが、

「 さぁ・・?
ここ半年くらい会ってないからわからんわ。
生きてはおるみたいやけど・・・。」

とのことでした。











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