行政書士中村和夫の独り言

外国人雇用・採用コンサルティング、渉外戸籍、入管手続等を専門とする25年目の国際派行政書士が好き勝手につぶやいています!

米中韓露であっても、米露中韓にはならない?

2011-11-07 09:55:38 | 国際・政治

 太平洋戦争で日本と敵国関係にあった米国、中国、韓国、ロシアだが、今は近隣諸国の中でも最も重要な外交関係を構築しなければならない国々でもある。

 それらの国々を同時に列挙する場合、その順序はおそらく昭和年代であれば、米ソ(露)韓中か、米ソ(露)中韓であったであろうと思う。

 しかし、今では米中韓露が普通で、もう米露中韓とか米中露韓と使われる事はまず無いと思う。

 それは、ロシアの国力の衰えと中国の台頭だけではない。

 米国は沖縄を返還し、収容日系人の名誉を回復して、その補償もした。中国も尖閣問題はあるにせよ、日本からの戦争被害の賠償についてはその賠償権を放棄してくれている。韓国も竹島問題があるにせよ、戦争被害の賠償については基本的には日韓で解決している。

 一方、ロシアは北方四島を返還せず、占拠し続けている。また、敵国となった期間は実質数日であって、寧ろ旧ソ連にシベリアに抑留された日本人が多数いて、日本側に被害者が多いのが実態なのである。

 従って、日本に比較的好意的であるロシア人個人と懇意になろうと思う者はいても、ロシアという国家と懇意になろう思う日本国民や、ロシアに投資しようなどと思う日本企業が少なくて当然の事なのである。

 ロシアという国家が日本という隣国と本当に懇意になりたいと願うのならば、まず北方四島を即時返還し、シベリア抑留者に正式に謝罪し、その遺族に補償すべきであろう。

 しかし、歴史的に国土の拡張しか考えない国家であるロシアという国家に、北方四島返還する意志など毛頭も無いであろうから、米露中韓、まして露米中韓などと新聞などに書かれる事はおそらく今後も決して無いと思うのである。

 とは言え、外交的には、対米、対中、対韓関係に次いで、対露関係が四番目に重要であることには変わりは無いのである。

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