ジオベストの土系舗装は透水性舗装です。表層→路盤→路床へと雨水が浸透していく舗装です。
排水性舗装とは、表層を空隙率の高い多孔質なアスファルトなどの材料で舗装する・・・透水するアスファルト舗装ですが、透水するからこそ排水対策が必要な舗装です。道路の表面を水が流れる舗装は路面排水と呼びますので、排水性舗装とは異なります。
下の図は表層から路盤を抜けて路床まで浸透しない土系舗装の排水性舗装ですが、表層の下地に不透水性層の路盤があり、表層を浸透した水が路盤以下には水が浸透しない構造のものをいいます。
通常、土系舗装は、表層から路盤に浸透し、路床まで水が流れていく空隙率の高い材料で構成されていますが、近年では、路盤には水が浸透しない路盤の材料が多く使われています。特に園路では支持力を高めるために、あえて再生材が使われるケースや遮断層を設置するためにわざと厚みを多くとることがあります。
路盤の一番の問題は、路盤材の選択というより、不透水性層の路盤であっても、下の図のように路盤に勾配をつけて側溝に流れるように水のコントロールすればいいので、必ず対策を検討して欲しいという点です。
水のコントロールを検討してない場合、表層を透水した水が路盤の上に溜まると、毛管現象で表層に水がオーバーフローしてくるケース(表層の土が真砂土なので)や水の滞留で舗装材が硬化しないという問題が起きてきます。寒冷地では特に凍結膨張が起きるので、土系舗装の不具合が起き、寿命が短くなります。
よって、弊社では、排水性舗装の不具合という事態を避けるために、某自治体の屋外附帯標準設計集に記載されているように、再生クラッシャランではなく、透水性のあるクラッシャランをお奨めしています。これによって、ジオベスト土系舗装は、本来の透水性舗装になります。
※再生クラッシャランにはコンクリートのガラなどが含まれており、空隙にセメントの粉などが入り、空隙づまりを起こし、透水しなくなるからです。
園路は元々歩行者や自転車が通る狭い歩道なので、横断勾配を設けるだけで排水できますが、端部が縁石ブロックや側溝で塞がれていたら、排水ができず、不具合が起きます。
その場合、側溝に水抜き用の排水孔を開けるか、透水性舗装用の側溝を選ぶといいと思います。
また、勾配のある坂道の場合、再生クラッシャランの路盤の上に土系舗装を設置すると、表層の舗装材が水を含み滑りやすくなるということもあります。
路盤を設置する場合、さまざまな角度から検討していただきたいと思います。
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