玄語

玄音の弟玄です。日々感じている事、考えている事を語っていきます。そんな弟玄が語る”玄語”です。よろしく。

宮崎監督とオリンピック

2013-09-08 12:52:34 | Weblog


2020年のオリンピック開催が東京で決まった。
オリンピックの競技を見るのはとても好きなので、それはそれでとても喜ばしいことです。

ただ何だかとても象徴的なタイミングだなと感じました。
ちょうど数日前に宮崎駿監督は長編アニメ制作の舞台から引退すると表明しました。ここに至るまでのこの数年、宮崎監督は数々のインタビューにご自身の考えを述べておられます。ファンタジーを創れる世界にない、人間中心・経済中心のグロテスクな世界に対する悲しみ・怒り、自然と共に生き、見えない世界をも受け容れ共に生きた本来の人間の姿はどこへいったのか、そして何より、子供達にこの世は生きるに値するんだよという事を伝える為に作品を創り続けたという言葉がとても心に残ります。

人間として大事な事を伝え続けた宮崎監督の引退後に決定した東京オリンピック。
本来のオリンピック精神を体現するのはこの日本だからこそできると誰かが言っていたが、どこか虚しく感じてしまうのは私だけでしょうか。正直今の日本、2020年の日本にオリンピックは必要なのか。オリンピックの開催が決まったから福島原発事故に対して本腰を入れて取り組みますという姿勢が何かポイントがずれているというか、対外的なエエカッコしいに感じてしまうのは斜めな見方でしょうか。外からの力が働かないとこの国は本腰を入れて動けないのでしょうか。それでも、それでもこの福島原発事故を収束させてくれるのなら、それでもいいとはおもいます。が、やはり心中穏やかではいられないのが現実でしょう。

一部の人の馬鹿騒ぎに飽き飽きして、ニュース以外のテレビをほとんど見なくなっているけれど、このオリンピック誘致へ向けた動き、報道、お金の使い方など、やはりどこか浮き足立っており、何かバブル時代の実態のない虚像を追っかけて、最後には取り返しのつかない事態になっているという事を繰り返さないでほしいと願います。それと、この世界からの注目が何かのターゲットが日本へシフトした事の象徴でない事を同時に願うばかりです。

宮崎駿監督とオリンピック。
自分は宮崎監督が大事にし続けている事を大事に、これからいきたいと、心に決めました。
そして宮崎監督が一番気に入ってると言う、魔女の宅急便のポスターのキキの表情が全てを語っている様に感じ、改めて、宮崎作品に心を馳せるのでした。
コメント
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