大西山公園に車を停めて歩き始めた大鹿村ウォーク3回目ー大河原地区です。
最初に見たのが「大鹿村騒動記」のロケ地にもなった大磧神社。
毎年5月3日に大鹿歌舞伎春の定期公演が行われる神社です。
林の中の細い道を歩いて行くと、村の人たちに「お堂」と呼ばれている三十三所堂が見えてきました。
山里の遅い春、透き通るような新緑の中にひっそりと建つお堂。
かつては尼僧が住んでいたと言われているこのお堂の前に立つと、
一人、タイムスリップしたような畏れを感じ、鳥のさえずりで我に返る・・
そんな時を過ごし森の中から抜け出しました。
赤石岳が目の前に大きく見えてきました。
沢戸集落から上蔵集落に向かう道です。
眼下に見える上蔵(わぞ)集落の中心部。
大銀杏の木の横に県下最古の木造建築で国の重要文化財の福徳寺が見えます。
この小さな集落の中に、重要文化財の福徳寺や廻り舞台のある野々宮神社、大河原城址と城主だった高坂高宗の墓など見たいところはいっぱいなのですが、
私的にもっと魅力的だったのはこの石を積み上げた畔のある田んぼ。
上蔵の中心部が小さく見えるようになるほど高い所にある集落の外れには、
城壁の様に几帳面に積み上げられた石垣の畔に囲まれた棚田がありました。
山と山の間にある僅かな斜面で米を作る為の、先人の知恵と努力の結晶が今尚この村で生きているのを肌で感じ、
てくてく歩いてきて良かったな・・・と思ったのです。
「今は田んぼが作れず草むらになってしまったところや、石垣が崩れてしまったところもたくさんあるけれど、
僕らが子供の頃はこういう田んぼがいっぱいあったに。」と村の人が教えてくれました。
しばらく歩き、林の道を抜けると山あいにあったのは・・・木造校舎???
「延齢草」という名の木造校舎の宿でした。
大河原中学校の木造校舎を移築、復元した建物だそうです。
「延齢草」という看板に(延齢草の群生地でもあるのか)と,導かれて辿り着いた、
この日最も遠い場所。
温かい木造校舎の建物の中で少し休ませて頂きました。
又ここでも村の人に親切にして頂きました。
ここから上蔵集落の中心地に戻ります。