現在は合併して阿智村清内路(少し前までは清内路村)には上清内路と下清内路があります。
10月6日は上清内路の秋祭りでした。
この秋祭りに奉納される花火は上清内路と下清内路の煙火保存会によって作られる手作り花火です。
この花火の由来は古く、江戸時代に村の特産物であった煙草と木櫛の行商で三河地方を訪れた村人が、
煙草と引替に火薬製造の秘伝を伝授してきたことがこの花火の原点とされています・・・
という話は有名で、古くから村人の手で作られた仕掛け花火が奉納されています。
その中で有名なのが、葡萄棚と呼ばれる紫色のブドウのような花火。
点火された仕掛け花火の火の勢いが収まってくると、見えて来たものは・・・
ライトが消された神社の広場に浮かび上がった不思議な青い光
これらの花火の火薬の調合は、代々長男にしか伝えられないという説明を聞きながら
初めての葡萄棚を鑑賞しました。
火種が勢いよく次の花火に飛び移って行きます
蝶になり、次の花火へ
仕掛け花火の下では、作った花火師たちや村の若者が火に中に入って練り込みます。
あちらからこちらへ、所狭しと火種は移動し
祭りは次第に盛り上がって来ました。
古くは、享保16年上清内路・下清内路両諏訪神社社堂の再建にも奉納している・・・と書いてありました。
戦中戦後の混乱の中でも、どんな年でも決して絶えることなく300年以上続けられているこの伝統花火は、
県の無形文化財に指定されています。
ナイアガラが終わり、メリーゴーランド
住民が火薬から製造する全国で唯一の花火
1998年の長野オリンピックのフィナーレを飾った事を覚えている人もいるかもしれません。
見ている私達にも村の人たちの伝統文化を守る誇りと強さ、そして村の人たちの優しさが伝わる花火でした。
このような秋祭りの残る南信州がやっぱり好きなんだなぁ・・と思った夜でした。