明るく楽しい日々を願って。

毎日の平凡な出来事を、日記のように綴ります。趣味の切手も時々アップします。
どうぞ宜しく・・・。

さがしものの日

2013年10月04日 | Weblog

今日は、探し物の日だそうです。

NTTの電話番号案内が104であることから、

なくしたものを本気で探してみる日ということです。

 

でも、さがしても、さがしても、見つからないむなしさを

かかえることもあるのです。

     

これは、童心社発行 アーサービナード作 岡倉禎志写真の

写真絵本『さがしています』です。

 

昨日、『老子・荘子』を読んでいる岡本先生の展覧会場に、

置かれていた本です。

 

広島の原爆に逢った人たちが身に着けていた物たちが、

持ち主をさがしているという内容です。

 

女学生の黒焦げになったお弁当箱。

女性の着ていた色鮮やかなワンピース。

子どもが履いていた靴。

 

私は、長崎の原爆資料館へ何度か行きました。

そこには、この本にある黒焦げのお弁当箱や、

着衣などが、この本と全く同じように展示されていました。

それを見たときに、この物を持っていた人は

どんな人だったのだろうかと、想像して胸が痛くなりました。

 

著者のアーサー・ビナードさんは、アメリカ人です。

持ち物を主体にして、持ち主をさがすという発想は、

凄いと思いました。

 

さがしても さがしても 持ち主は見つかりません。

三陸沖地震で被害に逢った方々も、

さがしても さがしても 

見つからない人や、

ものがあることでしょう。

 

この本は、色彩も地味ですが、

訴えかけるものは大きいと思います。

すぐれた絵本だと思いました。

岡本先生のところで読ませていただいたことに

感謝いたします。