ジェンダーからみるカンボジア

カンボジア社会について、ジェンダー視点から色々な情報をお届けします。

10年前と同じ貧困の村

2014年02月12日 | カンボジアで感じたこと

 

今回は2日間かけて、2つの学校を訪問して女性局職員がNGOと連携して実施する研修実施の技術支援。

学校までの道のりは、ほんとに極貧の家が次々と続く・・・・・スバイリエンの極貧農村地帯。

スバイリエン州は小さいとはいっても、南の方の国境付近は、想像を絶するくらい極貧なのだ。10年ほど前にも数回来てるんだけれど、全く発展してないのである。

↓牛のふんを集めて売る農家も多数

 ↓道路は悲惨、この写真撮影のあと、ますます悲惨になっていくのである・・・・

 

宿泊先から仕事をする村への移動だけで2時間。同じ州にあるのに、道路が悲惨なせいで、早く前に進めない。がったんごっとん、上下に左右にがたがた揺れての移動。でも、距離にしたら30キロくらいではないかな?片道移動しただけで身体が痛い…・裸の子どもたちもたくさんいるし、衛生状態もかなり悪そう。

↓朝から教員たちが飲んでて授業をやってない悲惨な学校

↓教室の中でははだし、靴を履いている少数の子どもはちゃんと外でぬぐ

  

教室にはいって、教卓の上がめちゃくちゃなのには驚かないけれど、小さい袋に入ったお米がたくさんあるのにびっくり。

↓子どもたちから先生への支払は米の現物、「先生は遠くから通ってるから」だそう

プノンペンにいると、あるいはスバイリエン州都にいると、とても想像できない極貧の村の状況。現地に住んでるカンボジア人によると、この地域が極貧で困っている問題のは、以下のような点。

 

1.子どもたちの生活状況が極めて悪いー衛生や食べ物など

確かに、子どもたちはがりがり・・・・15歳でも110センチくらいしかない子もいる。洋服もぼろぼろ、洗ったのはいつ?っていうくらい汚れたのを着せられているし、靴を履いてない子どもが大量にいる。

2.道路が悪い

アクセスが悪いせいで、外部とのコンタクトが異常に少ない。育てにくいベトナム米を育ててて、きつい農薬をつかわないといけなくて高くつくし健康にも被害があるんだけれど、新しいことにチャレンジしようとする意欲はなし。確かに、この道路状況だと、スバイリエン州都までも出ようと思わないだろうと思う・・・・なんせ悲惨な道路状況なのである。

3.親たちが子どもの教育に無関心

よく見てると、親が学校に子どもを送迎している家庭はゼロ。さらに、学校での状況を子どもに聞いたりする親もほとんどいないそう。学校訪問なんてする親もいない。始業時間に1時間ほど遅れてきた子どもに、「遅れてたけれど、おうちで何してたの?」って聞くと、「お母さんが魚つかまえてたのを手伝ってた」とのこと。

 ↓研修を実施、子どもたちは興味津々に子どもの権利について勉強

それにしても、ひどすぎる学校の環境。ひどすぎる教員の倫理。

「きみたちがこういう極貧野村に生まれたからといって、生まれ持った権利を侵害していいってことにはならないし、腹が立っても仕方ないって理解できる」って発言していた大人の気持、よくわかる・・・・・・

研修終了後、ちょっと立ち話で中学生の女の子に最近の家庭環境とかを聞いてると、お父さんがお酒を飲んで困ってて・・・・、父親の話をしながら泣き出しちゃって、そのまま去って行った・・・・・「男も女も、朝から酒を飲むのが大問題」だと真剣に協議していた大人たち。貧困の悪のサイクル、なんとか抜け出すにはどうしたらいいんだろう。

 

 

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。