ジェンダーからみるカンボジア

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なぜ被害者は沈黙を守るのか

2014年02月07日 | 女性の自立

 

 

性暴力や家庭内暴力の被害者は、なぜ沈黙を守るのか。

被害にあった女性に対して、長年直接支援の手を差し伸べてきている高齢の女性にインタビュー。

↓ぺろっと全部食べちゃった、ニョニョムのランチ、家庭的な味でいいかんじ

彼女によると、カンボジアの伝統や文化が女性に圧力をかけているそうだけれど、大きく以下の理由があげられるそう。

1.被害を他人に言うことが恥だと思ってる

2.家庭内の問題を他人に知られたくない、家庭の評判を傷つけたくない

3.家庭内暴力の場合、夫に経済的に依存していて夫といざるをえない

4.自分が悪いと思い込んでいる

5.家庭内暴力の場合、夫を愛していて、自分はどうでもいいと思っている

6.被害を被害だと認識していない、法的権利を分かっていない

↓仁のオムライス、巨大だけれどペロッと食べちゃう

 

女性が沈黙を守る理由として、Pressure、っていう単語は、今回調査をしていて、何度も聞いた。

今回、調査依頼を受けていた仕事は無事終えて、自分なりにこの調査を改めて整理して、本として出版する準備中。

「女性のJuscite(正義)へのアクセスにおける障害」っていうお題目で、1月に、インテンシブに調査とインタビューをして、とても勉強になったなあ。

↓めずらしくベーグルにしてみた、JAVAのランチ

Justiceって、司法へのアクセスって理解されがちなんだけれど、わたしは、もっと広い意味でJusticeを取り上げて、暴力の被害にあった女性が、その被害を回復するプロセスとしてJusticeを取り上げてみた。パラレスJUSTICEっていう、いわゆる正式な司法制度以外にも、被害にあった女性が周囲のひとたちにエンパワーされて正義を見出していく、という視点で、カンボジアのように司法制度が機能していない国では、こういったアプローチのほうがいいのではないかと思うのである。

ちなみに、ソムロッ・ソムルールっていう、カンボジアの伝統的な紛争解決は、女性に対する暴力においてはまったくだめな制度なので、こちらははやく禁止するか、あるいは制度として統一されたアプローチにしないと、女性を脅迫して沈黙を守らせることにつながるダメな制度なのである。

今書いてる本、カンボジアの新年までに出版できるかな・・・・・次の本のアイディアもあるし、いやいや、たくさん本のアイディアはあるので、子どもだけでなくって自分が体調崩したりする前に、やりたいことをやっておかないとな。

 

 

 

 

 


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