ジェンダーからみるカンボジア

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強制結婚とレイプ

2014年12月30日 | LGBT-KR調査 2014

 

 

カンボジアの5都市でとったLBGTへのインタビュー、集計しなおすと、合計51名。

性暴力の経験があるかの集計を確認していて迷ったのは、(1)クメールルージュの兵士(たいていは肩書き付の権力者)を恋人にしていたり一緒に住んでいたゲイは暴力の被害者か、(2)強制結婚での性交渉をレイプとしていいか、について。いやはや、これからまだまだあると思う・・・・

非常にむつかしい分析と判断だけれど、クメールルージュのような独裁・紛争下で、圧倒的な権力を持っている圧制者の「恋人」になる、という選択は、完全に自由な選択だったかというと、やはりそれは無理だったのではないかと思う。「First Loveだった・・・」って話してくれたゲイの男性の恥ずかしそうな顔は忘れられないし、彼が性犯罪の被害者だったかというと、判断はいろいろあると思う。

↓村のインタビューで見た、一般的な台所の風景

 

強制結婚は、インタビューした大勢が経験していて、覚えている限りたった一人がクメールルージュに見つからないように動いているふりをしただけで、性交渉をしないまま結婚生活を続けた・・・・その人以外は、全員性交渉をしている。この点は、そこまで聞くのはもちろん失礼だとは思ったのだけれど、まあ失礼なことばかり聞いたし、そのうちのひとつの質問として、強制結婚をした人には全員必ず確認したのだ。性交渉をしましたか、って。やはり、ゲイやlesbianが、異性と性交渉をせざるをえない異性婚を強制されて性交渉をしなければならないっていうプレッシャーをかけられたのは、人道に反する罪だなあ・・・・・