ジェンダーからみるカンボジア

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「いいオトコとは?」

2014年04月22日 | 女性の自立

 

カンボジアで、「いいオトコとは?」をインタビューを通じて調査した論文、Being Broh。ずいぶん前に、論文を誰かからもらって読んで面白いと思ったので、講義で同じような「いいオトコ」の条件について議論したことがあある。

Being Broh, The good, the bad and the successful man in Cambodia, by Trude Jacobsen

2014年に出版されたばかりの論文集(Online論文集とかというのかな?)に登場。

 

カンボジアにおける、Successful man, good man, real man に対する人々の意識を、3者を比較することによって分析してる。

↓マリンピアの遊び場には、妻が買い物中のイクメンが大量にいる

 

改めて読んで面白いと思ったのは、男性にとっては、いいオトコの条件は学歴に直結していて、外見はあまりかっこよすぎても悪くてもダメで中間でないといけないっていう点。そうなのだ、講義で男らしさとか女らししさとか、いいオトコに関する議論をするとき、いつも面白いと思うのは「美人すぎてもいけないしぶさいくでもだめ」とか「あまりかっこよすぎるとだめ」とかいう発言を、学生が連呼すること。超ハンサムな学生はほとんど皆無に近いけれど(12年教えていて一度だけキムタクに類似したかっこいい学生がいただけ)、女子学生はこの数年どんどん美人度がアップしていて、そのままテレビに出ててもいいんじゃないかと思うことは頻繁にある。少なくとも日本のわけわかんない団体競技みたいなグループにいる表情のない子よりは、余程素敵だし美人な女子学生が多い。それに比べて、男性学生は、10年前とあんまり変わんないのである。もうちょっとかっこよさを追求してもいいんじゃないかと思うんだけれど、それはCOOLではないのかもしれない。

↓一人でスターバックスを楽しむ子ども、すっかり常連

 

この論文、たくさんコメントをとってて分析するという手法で、なかなか面白いんだけれど、残念なのは、GAD/C とかPYD、P4PのMasculinitiesの調査については言及がなされていない点かな。最近の調査が出る前に実は出版されてたのかもしれない。