ジェンダーからみるカンボジア

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「普通」のオンナ?

2009年04月26日 | カンボジアのジェンダー規範

カンボジアの農村部では、女の子が就学の機会を与えられなくても両親が非難されることはほとんどない。とても貧しかったり、各家庭にさまざまな事情があって、「仕方ないかあ」って周囲の人間は他人の子どもの将来を気にしないから。でもそれはぜったい間違ってると思う。どんなことがあっても学校には行ってもらわなきゃ。子どもの権利侵害は許せないし、子どもの将来の可能性を育てないなんてどんな理由があっても許せない。

写真のマッは、12歳。カンボジア北東部のとある州で両親と4人の兄弟姉妹と生活。マッは学校に行ったことがないから、文字も読めない。近所に住む女性(親族ではない)が地元を出て地方出張する際に子どもを連れてこなければならず、彼女が仕事をしている間に子守するためにマッも一緒に出張に同行。

マッは、きっとあと数年で結婚させられて、何人か子どもを産んで、東北部では「普通」のオンナとして生きていくんだろうなあ。そういう人生も、もし選択肢がたくさんあるうちで自分で選ぶならいいけれど、マッの場合は選択肢がないんだよなあ。自分から飛び出していくくらいの勇気があるといいけれど、さてどうかなあ・・・・世の中むつかしいなあ。