ジェンダーからみるカンボジア

カンボジア社会について、ジェンダー視点から色々な情報をお届けします。

少数民族:女性の自立支援

2008年11月28日 | 女性の自立
ラタナキリに住む多くの少数民族は、森林など自然環境に依存する生活をしているので現金収入の手段がありません。多くの民族では、家父長制の伝統が根強く、女性は人生の多くの場面で男性に従属させられる生活を強いられます。そのような伝統を女性の権利擁護の観点から改革し、少数民族の女性のエンパーメントを目指している非営利組織に、CAN-DO ( Cambodian NTFP Development Organization)があります。

CAM-DOは、少数民族の女性たちの組合作りをし、これまで生活のために女性が生産してきた手工芸品を、観光客などを対象に商業ベースにのせる活動をしています。現在対象としているのはラタナキリ州にある3村で、女性は115人活動に参加しています。

写真はCAN-DOが事務所と併設するショップで、カンボジアの伝統手工芸品とはかなり異なる少数民族の伝統的な作品が販売されています。値段は、卸売価格ということもあって、破格です。織物や縫製の専門家が不在なまま支援活動を実施しているため、今後の課題はどうやって商品の質を向上させていくかだそうです。

ちなみに、CAN-DOの代表は若い男性。女性の権利向上が重要であるという力強い主張を、若い男性から聞くときほどわくわくすることはありません。大量に商品を購入してしまったのは、そのせいでしょうか。

ラタナキリに行く機会があれば、ぜひショップに立ち寄って、気さくな職員たちと少数民族の生活についてお話してみてください。


CAN-DO (Cambodian NTFP Development Organization)
代表者:Mr. Heang Sarim 
携帯電話連絡先:855-92-286-383
事務所/販売所:855-75-974-189
住所:Phumbei Village, Labanseak commune, Banlung town, Ratanakiri province, Cambodia