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加藤陽子のノンフィクション100選:和書その3
※コメントは選者ご本人によるものです

エレクトラ―中上健次の生涯
高山文彦
文藝春秋/2007年
父への憎悪を描き芥川賞に輝いた中上健次。だが母殺しこそがテーマではなかったかと問う評伝

仕事と日本人 (ちくま新書)
武田晴人
ちくま新書/2008年
「働く」ことの意味や性格が近世から近現代へと激しく変容してきた点につき経済学者が迫る

陸は海より悲しきものを
竹西寛子
筑摩書房/2004年
40代の与謝野晶子の歌集『草の夢』に頻出する「悲し」との詞に迫った評伝

内なるシベリア抑留体験―石原吉郎・鹿野武一・菅季治の戦後史 (教養ワイドコレクション (093))
多田茂治
文元社/2004年
8年のシベリア抑留を堪えた詩人・石原吉郎、心優しき戦友・鹿野武一、菅季治の軌跡を追う

天皇と東大 大日本帝国の生と死 上
天皇と東大 大日本帝国の生と死 下
立花隆
文藝春秋/2005年
副題は『大日本帝国の生と死』。官僚も輩出したが右翼知識人も多く輩出した東大の実像を描く

赤めだか
立川談春
扶桑社/2008年
落語は「人間の業の肯定」と喝破した談志に出会ったが百年目。弟子が描く師匠モノの傑作

ボクの満州―漫画家たちの敗戦体験
中国引揚げ漫画家の会編
亜紀書房/1995年
副題は「漫画家たちの敗戦体験」。ちばてつや、赤塚不二夫、北見けんいちらの引揚げ体験

東京大学の学徒動員・学徒出陣
東京大学史史料室編
東京大学出版会/1998年
戦没者の多い学部は、医学、法学、経済の順。戦争もまた「役に立つ」学生から奪ってゆくのだ

■『李陵』(原稿復刻版)
中島敦/郡司勝義校訂
文治堂書店/1980年
喘息発作で不遇のうちに早世した中島敦の原稿の校閲にあたった郡司の迫力が伝わる

満州国皇帝の秘録―ラストエンペラーと「厳秘会見録」の謎
中田整一
幻戯書房/2005年
満州国皇帝溥儀と関東軍司令官との会見録をベースに、満州国の歴史の光と影を再構成

盗聴 二・二六事件
中田整一
文藝春秋/2007年
二・二六事件に際して戒厳司令部が極秘に、事件関係者の電話通信を傍受していた事実を明らかにした傑作

むらぎも (講談社文芸文庫)
中野重治
講談社文芸文庫/1989年
1924年東京帝大文学部独文科に入学した中野が活写する26年当時の東大新人会周辺の学生群像

柳宗悦―時代と思想
中見真理
東京大学出版会/2003年
西欧の模倣でない、文化的に自立した日本を望んだ柳の、民芸の枠を超えた思想全般に迫る

形相―歌集 (岩波文庫 青 167-1)
南原繁
岩波文庫/1984年
敗戦後の東大総長・南原の詩集。「人間の常識を超え学識を超えておこれり日本世界と戦ふ」

最強のプロ野球論 (講談社現代新書)
二宮清純
講談社現代新書/2000年
広島カープ・前田智徳の偉さがよくわかる。野球の見方の技法を創造した本

日本領サイパン島の一万日
野村進
岩波書店/2005年
出撃基地としての重要性から日米戦の要の一つとなったサイパン。二つの家族の歴史から描く

千年、働いてきました―老舗企業大国ニッポン (角川oneテーマ21)
野村進
角川oneテーマ21/2006年
日本にはとんでもない老舗が実は多く存在する、百年企業ならぬ千年企業も

戦場特派員
橋田信介
実業之日本社/2001年
ベトナム報道、大韓航空機爆破事件、湾岸戦争時のイラク報道で名を馳せ逝去した橋田の遺作

暗闘―スターリン、トルーマンと日本降伏
長谷川毅
中央公論新社/2006年
第二次大戦終結時の、日本という場所の地政学的・地理的意味の大きさが骨身にしみてわかる本

戦線 (中公文庫BIBLIO)
林芙美子
中公文庫BIBLIO/2006年
表題作よりは同時収録のルポ「凍れる大地」がよい。戦時中の厳冬期、北満に生きる人々を活写

大本襲撃―出口すみとその時代
早瀬圭一
毎日新聞社/2007年
昭和戦前期の宗教弾圧は思想事件に比べて忘却される。獄中6年の出口すみの生涯を追う

鉄道ひとつばなし (講談社現代新書)
原武史
講談社現代新書/2003年
本作品は将来、ギネスに載るはず。07年には続刊も刊行。『大正天皇』『可視化された帝国』も好著

輝ける文士たち―文藝春秋写真館
樋口進
文藝春秋/2007年
文春初代カメラマンの作品集。谷崎、川端、志賀が花札の猪、鶴、鹿のように見える不思議

9・11と日本外交 (講談社現代新書)
久江雅彦
講談社現代新書/2002年
湾岸戦争時に莫大な財政支援をしながら、感謝国リストに日本の名前はない。その裏面を描く

米軍再編―日米「秘密交渉」で何があったか (講談社現代新書)
久江雅彦
講談社現代新書/2005年
共同通信政治部記者が、米陸軍第一軍団司令部の座間移転をめぐる日米の攻防を詳細に描く

東大全共闘・68‐70
平沢豊
春風社/2004年
東大紛争あるいは闘争の際、東大文学部仏文学科にいた平沢が撮った写真集。とても良い


「和書その4」に続く


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