玄文講

日記

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村崎百郎 「鬼畜のススメ」

2005-02-06 19:17:12 | 
村崎百郎 氏というゴミのような異常者がいるのをご存知だろうか?
昨日紹介したコメントはこの人物の発言である。

趣味は下着泥棒とゴミ漁り。目標は世界を下品のどん底にたたき落とすこと。些細な理由での暴力事件を繰り返し、強姦まがいの性体験もあるそうだ。
最近では「社会派くんがゆく」において奈良の幼女誘拐事件について「被害者の女の子の顔は性犯罪の被害者にしてはブサすぎる」とコメントして善良な人々の大ひんしゅくをかっていた。
この人は子供の頃から幻聴と幻覚をたえず経験してきた影響で情動が一般人と大きく異なっているのである。
世間様で言うところの、正真正銘の異常者である。

そして私はこの異常者の本を何冊も愛読している。
「電波系」「フィータス(原作)画:森園みるく」そして「鬼畜のススメ」。いずれも読みごたえのある本である。
特に「鬼畜のススメ」は生きていく人間たちの姿を、彼らのゴミを漁ることで極めて下世話に観察した質の高い悪書である。

この本は他人が捨てたゴミから、彼らの私生活、人間関係、体調、経歴、職業、収入、趣味嗜好、思想、夢までをも読みとれることを豊富な実例をあげて解説している。
一つだけ本書の中から、比較的「おとなしめで上品な」人間観察の一例を紹介してみよう。


長田マキ子(仮名)27歳

2浪した後、北海道C大学法学部卒 卒業後某法律事務所に就職

身長170センチ 美人 髪が長い

ナプキン派 オリモノが多いのか神経質なパンティライナーも使っている。

ゲットした下着 引っ越しゴミからブラジャー80のB2枚(ピンクと白) パンティ4枚(うち1枚が白のTバック) ガードル1枚 スリップ1枚 他、パンスト多数

この春、武●野市へ引っ越して行った

マキコさん、あんたがこの街から引っ越して行っちゃったんで、俺は夜のコンビニに行く楽しみがまたひとつ減っちゃったよ。

引っ越し最後のゴミで、あんたのことがずいぶんと分かったよ。
どうせならちゃんとお話して知り合いたかったけど、工員と法律事務所勤務の才媛じゃあ、接点なんかなーんにもないからゴミを通して以外には交際なんて何年たっても無理だったよな。

あんたはファッション誌のグラビアに載ってるモデルみたいに完璧にキレイだったけど、ホントはもう10年近くも慢性の自律神経失調症でさんざん苦しんでいたんだね。引っ越しゴミの中から、●●病院の診断書と、故郷の札幌の病院から始まって都内の病院を転々として作った合計11枚の診療カードで分かっちゃったよ。

あんたのゴミから厳重に包装された白いビニール袋を見つけてさ、中を破ったら洗面器一杯分はあろうかと思われる薬のカプセルが大量に出てきたのには驚いたなぁ。
あれは精神安定剤だよな。あれだけの量を飲まずに我慢して不安に耐えて法律の勉強をしてたのか?

恋人の運転免許証のコピーを捨ててたな。あと、あんたが捨てたスナップ写真から彼が同じ大学の同級生だったこともわかったよ。彼の方は現役で2歳年下だったのかぁ。
彼の住所はこの近くだったけど、あんたが彼の写真を捨て、遠く離れたところに引っ越していくことを考えると別れてしまったってことなのかな?
あんたがこんなにまでカラダをボロボロにしながら、目指していたのは何だったんだい?勤勉もいいけどカラダも大切にしなよ。

そうそう、マキコさんよぉ、今後も法律をやるならぜひとも一度、深夜のゴミあさりをしてみなよ。釈迦に説法だろうけど、法律だけを知っていてもよい法律家にはなれないと思うぜ。
あんたがいつも付き合っているような教養の高い知的なエリート連中ばかりじゃなくてさ、クズでゲスでどうしようもなく下品な人間の弱さや醜さもとことん見といてくれよ。
「法律に情なんていらない」ってのはわかるけど、それでも「深い人間理解」は必要だろ。

あんたが好きでよく見に行ってた絵画やなんかの美術品も素晴らしいんだろうけど、そうした美しいものとは対極にある、人間のくだらなさ、つまらなさも結構味わい深くて奥が深いんだぜ。

たぶん無理だろうけど、またいつか深い夜の闇の底で、ゴミあさりの最中にあんたに会えたらうれしいな。


どうだろうか?
なんとも下品だが、迫力のある観察記録である。


氏は「他人のプライバシーに興味を持つほど、人間のことを愛しちゃいない」と言う。
氏は人間が嫌いで、夜の闇に溶け込み、人のいない街を徘徊するのが好きなのだと言う。
「かなりの部分で「何でもどうだっていいや」と思っている」そうだ。

そんな氏がゴミをあさり、他人の人生を見るのは何のためだろうか。
それは美談やイイ話なんかではない、圧倒的多数の「ロクでもないモノガタリ」のためである。


人間なんかそれほど興味もないけど、奴らが捨てたもの、人が必要としなくなったものなら、人でないものとしていくらか興味が持てるのだ。「人が捨てたモノやモノガタリ」を人間性を捨てた鬼畜が拾う、実にあざとくてチンケでお安い構造ではないか!



この本は正しくない本である。
つまり悪書と呼ばれるのにふさわしい本である。
この本の著者は「ゴミのような」と形容されるべき人間である。

しかし、この本に登場する「ロクでもないモノガタリ」から、私は人道的な話を見出してしまうのである。
ロクでもないという意味では「ゴミのような」という言葉で形容されるべきは私たちも同じであると思わされるのである。
私はこの悪書を一人でも多くの人に読んでもらいたいと思っている。
皆さんは信じないかもしれないが、氏は異常者であり、悪人であり、鬼畜でありながら、常識人であり、モラリストでもあるのだ。

そうなる理由を私は次のように考えている。
時として正義と人道は両立しない。この矛盾した世界で真に人道的たらんとするものは正しいだけではいけないのである。
善良な精神を持たない人間は、冷徹で諧謔(かいぎゃく)的な洞察の果てに、正義という偏見を軽々と飛び越して人道的な結論にいたることができる。

それは人の道を外れた鬼畜が、人道的な結論にたどり着くという皮肉である。

もっとも氏の発言が人道的だからといって安心したり、失望したりする必要はない。
鬼畜とは非常識な発言をするだけの者だと思うのが間違いなのである。

愛したものを、いとおしく思いながら、同時にそれを壊すことのできる。
そういう壊れた存在が鬼畜である。

村崎氏は安定した壊れ方をしているというだけのことであり、彼をモラリストが偽悪者ぶって過激なことを書いているだけだと勘違いしてはいけない。


最後にもう一つだけ、この本から私の好きな「ロクでもないモノガタリ」を引用したいと思う。


15年以上前、場所は午前3時のガード下の駐車場の暗がり。俺はそこでうずくまってしゃくり上げていた女を拾った。
着衣の乱れが尋常じゃないので、すぐにアノ後なんだなとピンときた。よほど怖かったのだろう。震えているばかりで近寄るとノラネコのようにウーウーわめいてもうケダモノ状態。

女の気持ちを落ち着かせるためにその場でいきなり童謡を歌うこと10数分、「月の砂漠」を歌い終わってから「大丈夫?」と声をかけたら首を激しく横に振って、それからなんとか話す状態にもっていけた。
ようやく俺を「レイプの順番待ちの男」ではないと認識できたらしかった。

とりあえず病院に行こうとさそったが、彼女は激しく嫌がった。
俺は、じゃあ家に帰らなくちゃね、と言って、彼女にスカートや腕についたほこりを払わせて、大通りの方まで連れて行ってタクシーの通るのを待った。
タクシーが通りかかるまで10分くらい間があって、俺はその間の沈黙が重苦しくて、ついつい「童謡は何が好きなんですか?」などという見当違いのくだらない質問をしてしまった。

女は確か、あなたがさっき歌った歌はどれも寂しくて好きじゃないですと言った。
失礼な奴だとも思ったが不思議と腹は立たなかった。むしろ、そういうことを言う元気があるならこの女は大丈夫なんだろうと安心した。
俺も、そうだよな、寂しい歌はよくないなと相槌を打って笑った。
そして女が金を持っていないようだったので、どこまで行くかを聞いて距離を確かめ、「返さなくていいよ。あんたは俺の歌を聞いてくれたから」などと陳腐で安いセリフを吐きながらタクシー代3千円を渡した。

俺はタクシーに乗って去って行く彼女を見送り、なんとなく「月の砂漠」を歌いながら家へ帰った。

読者諸兄は「鬼畜のくせにカッコつけやがって」と思われるかも知れないが、元はしっかりと取ったつもりだ。
「犯された直後の女」なんて見せ物は、見ようたってめったに見られるもんじゃねぇし、あんなクセエ台詞を現実の生活でしゃあしゃあと吐ける機会に恵まれるなら5千円くらい払ってもバチは当たんねーよ!
今でもあの情景を思い出すと興奮で股間が膨れるぜええええええ!

あんなやっかいなゴミはもうごめんだけどな。
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12 コメント

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Unknown (Unknown)
2010-07-19 09:14:26
同感。
俺も百郎は好きだ。
Unknown (Unknown)
2010-07-23 23:36:43
その百郎氏はお亡くなりになりました。
Unknown (Unknown)
2010-07-24 01:09:14
氏にふさわしい死に方だ。
Unknown (Unknown)
2010-07-24 01:09:50
ざまみろ
Unknown (Unknown)
2010-07-24 01:10:00
本屋でタイトルは見たけど、中身は確認しなかった。明日、明後日にはベストセラー上位に君臨することだろう。貴兄の意見・感想に大いに触発された。今日は書店の開店と同時に同氏の著書をGETするつもりだ。
お前が ()
2010-07-24 02:06:31
殺したんじゃないか?
元気はでない (hy)
2010-07-24 03:39:11
元気の出る本じゃないな。
事実を、書いているだけ。
ケモノが、餌を殺して食べている様子の描写かな。淋しい本だ
Unknown (Unknown)
2010-07-25 01:08:02
女性と住んでたみたいだし、鬼畜キャラだったんじゃないのかなあ?w。
ご冥福をお祈りしています。
Unknown (Unknown)
2010-07-30 15:17:20
('仄')パイパイ
Unknown (Unknown)
2010-11-29 00:32:20
いい文章ですね.
本当は、普通の世界で認められるだけが、
善ではないとこもあるんだよね。

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