武庫川女子大学演劇部OG

日頃の活動を綴っています。
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観劇いろいろ

2013年12月01日 12時49分39秒 | 観劇感想
栗”です。
いくつか舞台を観ましたので、簡単に感想を。書くかな?


まずは後輩の舞台『舞姫』
文化祭公演を同期の音響と一緒に観に行ってですね。
脚本的に、もっとわざとらしくて劇っぽいオーバーな演技が合うかなぁと思いました。
私たちはこう、
できるだけ自然体でリアルな演技の合う舞台が多かったのですが、
古典の舞台は逆にミュージカルっぽくオーバーなくらいがしっくりくるかなーと。
でも難しいーんですよねー。

大道具の配置も綺麗だったのですが、動くスペースを狭めてしまったので、
もう少しセットを後ろにして、前のスペースは自由に動き回れるようにしたらなぁとか思いました。
一番客席側の割り幕を1メートルくらい内側に入れていたので、
公江の無茶苦茶な広さを感じることは無かったです。
うまいこと使えていました。
ホリを2色、全部のシーンにつけていたのは少しキツく感じましたが、最初のサスは綺麗でしたね。

総合的になんだかおしい舞台でした。
話の盛り上がりが欠けていたので、だらりと流れたのがもったいない。
起承転結をしっかり考えて、音響と声量のバランスを考えて、動きを丁寧に魅せて、
シーンの印象を後押しするような照明が適度にあれば、もう少し良かった気がします。
でもまぁ一年生がたくさん入ったということで、これからが楽しみですね^^



次に大阪芸大の『桃太郎』という舞台
出演者は15人程で、全員一年生だそう。有志で集まったらしい。

始まりは村人たちの歌と踊りから。
むか~しむかし、あるところ。って歌いながらみんなが入場してきて、
一列に並んでラインダンスみたいなのをしてナレーション部分が終了。
その後騒ぎながら村人たちはハケて、おじいさんとおばあさんだけが残る。
7人くらいのピンクパーカーを着た桃たちが歌って入場。
おばあさんが包丁でパカっとする動作と共に、桃たちが倒れ、後ろから桃太郎登場。
という感じに、立ち回りや動きなどがうまく、とてもおもしろい。

村の女の子が鬼にさらわれ、助けにいく桃太郎たち。
その対決方法が何故か急に始まる運動会。
リレーや障害物競走やじゃんけんなどで対決するが、動きは全然関係ないダンスやバレエ。
なんともカオスな画でした。
まったく意味は分からないけれども、とにかくテンポが良い。
だから意味なんて考える間もなく、笑ってたら勝手に物語りに引っ張られていく感じ。
30分とは思えないほどの見ごたえで、感想を一言でまとめるとしたら、
「数の暴力」

いやぁ、本当に狂った舞台でした。
面白かった~。



次は京大の文化祭では3つ観てきました。

『上京物語』劇団ちゃっかり
彼女にフラれ会社は首になり、散々なことが重なった男が電車で様々な人に刺激されるお話でした。
一駅ごとにいろんな人に絡まれ、いろんな考え方を聞き、終点に着くころには前を向いているというあらすじ。
各シーンの度に暗転するのは疲れましたが、語り手がいるのは面白かったです。
それぞれの登場人物が何かの伏線になって、最後にもう一度その存在の意味を提示してくれたら
もっと面白かったかもしれません。


『橋の下で拾った』劇団ぞうもつ
女子高校生とホームレスのお話。
これはなんか、前説から面白かった。自由で。
役者が台本持ってる舞台って初めて観たなぁ。
話の内容は特に説明する程じゃないけど、
両親のいない女子高生は兄姉たちと仲の良く暮らしていた。
しかし自分の存在が家族を今の家に縛り付けているのではないかと悩み、
橋の下でゴミたちに相談しにくる。
ゴミたちは彼女を励まし家へ帰るように説得するという内容。
でもそんな筋書はどうでもよくて、ゴミたちと女子高生がテンポよく勢いよく話を進めていく。
そしてたくさん盛り込まれるネタの数々に、絶妙な間と声量。
何よりオチがきれいでね!とても好みでした。
望んでいた劇が観られて本当によかった。


『空から降る一億の志士 ぼくのかんがえたさいきょうのきんだいこっか』
歴史上の人物をぶち壊していくステキな舞台でした。
モニターも使って補足説明やネタを入れてきたので、バカな私でも楽しめました。
人数が多いので、自由な発言が重なってネタの殺し合いになったのは残念でしたが、
ホーム感がそうさせてしまったんだろうな、という感じでした。
でも劇は前座で、その後の歴史上の人物一発芸がメインだと聞いて驚きました。
北条政子の引き語りがすごくツボでした。



と、学生演劇が続きましたが、次は。
劇団イキウメ 『片鱗』
感想を自分の日記に上げたらものすごい文章量になったので、ここでは簡単に。
そもそも私が初めてイキウメを知った作品が親戚に借りた……うん簡単に。簡単に、ね。
呪いというシンプルなホラーの舞台でしたが、その呪いのいうのは人間の闇の部分を表わしているようで。
相変わらず咀嚼の必要な舞台でしたが、今回は至ってストレートな話だったように思います。
奥とか裏とかが無さそうな、シンプルな構成。謎はいっぱいあるんだけれども。
序盤の計算された動きや、照明でのシーン分けと場面のズームは感動しました。
オチに近づくにつれ、不気味さが増していく演出や脚本は恐怖でした。
一人一人の役がちゃんと個性があるのに個性的すぎず、キャラではなく人間性を出して話に関わってくるので
とても日常的な印象が強い。
だから、そこに並行して存在する非日常というのがとても活きました。
ここで描かれた「呪い」というのが女性そのものを指しているようで、
非現実的恐怖の中に現実的恐怖を感じました。
間接的に「人間」というものが描かれているようにも思えるのに、
それをきっちり掴めないから、この舞台の良さを言葉に出来かねる。
悔しいなぁ。



と。
10月から11月で観たのはこれくらいでしょうか。
それでは、この辺で。

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