「殺しのドレス」
視覚の鬼才・ブライアン・デ・パルマのカメラはぼくらがふだん見慣れている世界の奥に潜む“死角”の存在を知らせる。秘境の側から見えるのは性と暴力に翻弄される人間の孤独な妄執の世界だ。彼が生み出した「不安の映像」は日常と非日常の狭間を浮遊し、いつしか“地獄の光景”を“恍惚の光景”に変質させる。それが70年代中盤から80年代前半に中毒者たちを生んだ“鬼才デ・パルマの妄想スタイル”である。
「ミッドナイトクロス」
「悪魔のシスター」
「ファムファタール」
「マーダー・アラ・モッド」
「ブラックダリア」
「ボディダブル」
「フューリー」
「キャリー」