運命の日はある日突然やってきた。
以前にも書いたのですがさらに詳しく…。
嘘のような本当の話。
ある日、家のインターホンが鳴り、玄関に出ると、全く面識の無いじーさん(しかもヨボヨボ)が立っていました。
推定85歳のじーさんが、超聞き取りにくい方言で「○○さんかいのう?」と言う。
私「私は娘じゃけど…。今、みんな留守なんよー」
じーさん「あのの、国道沿いなんじゃけど、土地いらんか?」
怪しすぎる!!
私は家に幹太と二人きりだったし、いくらヨボヨボじーさんと言えども全く面識の無い男の人を家に入れるわけにはいかず。でも直感で「この人の話をもっと聞きたい」と思いました。私たちも愛媛に帰ってきてちょうど3年。その間、一時は真剣に家を探したり土地を探したりしてましたが、私達の理想的な物件が無く、その上、実家暮らしも居心地いいし…となかなか前に進まず、もちろん資金も無く。仕事も楽しいし、子育ても楽しい、実家はとても便利な場所にある、というわけで、家の事は二の次でした。「どうしても欲しい!」ってわけじゃなくて、「縁があったら…」ってな感じでした。
そんなこともあり、軽い気持ちで、そのじーさんに「土地はいらんけど、家を探しよるんよ」と伝えました。
すると何ということでしょう!
じーさん「あるぞ」
私「でもね、私が言いよる家っちゅーのは、築年数ができれば50年以上経っとって、家は小さくてもええけど、家庭菜園できるくらいの庭がある家よ」
じーさん「あるぞ」
私「でもね、贅沢言えば、小さくてええけん納屋があって、土間もあって、縁側とかある家よ?しかもうち、貧乏やけん(値段が)高いと買えんのよ?」
じーさん「あるぞ」
私「できれば、町内やとええんやけど…」
じーさん「あるぞ。今から行くか?(車で)乗せて行ってくれ」
私は頭の中で必死に計算してました。1歳半の幹太を連れ、この名前も知らないじーさんの言う事を信じて、家を見に行くことが本当にいいのか…。物騒な世の中…。でもこのじーさんは嘘ついてるように見えんし…。でももし何かに巻き込まれても…。でもいい家だったら見たいし…。気持ちに踏ん切りがつかないまま、とりあえず、うちにゼンリン地図があったので、物件がどこにあるか一緒に確認。うちから車で5分の所、しかも、その物件のすぐ近くに「ここ、ワシの家じゃ」とじーさんの自宅がありました。家も名前も判明し、少し安心。でも、さすがに幹太を連れて行くことに不安を感じて、とりあえず後日ダンナと一緒に見に行かせてくれ、と連絡先を聞いていたところに…
F氏帰宅。
ミラクルです。相変わらず、すごいタイミングです。
意味もわからず、キツネにつままれたような顔をしたダンナの車に乗り込み、
車内で説明。「大丈夫なの??」と不安を隠せないダンナを尻目に、好奇心の塊の私。「まあ、見てみるだけ見よや」と。
そして、じーさんが「ここじゃ」と言った家…。
二人して、一目ぼれ!!
外回りはクモの巣だらけだったし、草も顔の高さまであり、幹太を連れてたのでこの日はこの位置から見るだけに。
とりあえず中も見たいと告げ、後日、ゆっくり見学させてもらうことになりました。
※写真は後日のもの。私たちが玄関まで歩いたので、少し草が無くなっていますが、行った時は歩く道もなく、屋根から草にクモの巣がかかりまくり…。
つづく。