医療マーケティングの片隅から

医療ライター・医療系定性調査インタビューアーとして活動しています。独立30年を機に改題しました。

新型インフルエンザの初期症状

2009年09月25日 | 医療・健康
今回も「新型インフルエンザ患者会ミーティング」からの情報。
感染症の専門医による症状の解説で、意外や意外・・な話があった。

新型インフルエンザは、あまり高熱は出ないケースが多い。
「のどの痛み」「腰痛or腰が重い」「ふしぶしが痛む」というだけの人もおり、
熱に関してはあいまいだそうだ。
これまで、インフルエンザと言えば高熱が急に、というイメージがあるが、新型インフルに関しては、従来のイメージや常識にこだわらない方がいいとのこと。

となると・・・。

「これは風邪だから、ま、いいか」と素人判断していると、実は新型インフルだった、なんてことがあるわけだ。当然、その間もウイルスを撒き散らすことになる。うわー。

自分の体に異変があれば、熱が何度だからと勝手に線引きしないで、早いうちに医療機関を受診するのがよいが、その際は病院にいきなり行かないことが大切。
病院に行く前に必ず電話をして、発熱していることを伝える。
医療機関では発熱している患者さんは別室に隔離するなどの対応をとる。
いきなり行って普通に待合室で並び、他人にうつし合うことだけは避けたい。


だけど・・。(ここからは感想)

簡易検査では新型インフルエンザが検出できるとは限らないというネックがある。
先週、家人が風邪をひき市内のY内科を受診した際も、簡易検査でインフルエンザは出なかったため、一般の解熱剤と風邪薬を処方された。「インフルエンザと診断名がつかないのでタミフルは処方できない」とのことだった。

簡易検査で正しく診断できない→抗インフルエンザ薬を出さない、というジレンマが、流行拡大の一助になっているのではないか。

・・・と思ってたら、新型関連のニュースに必ず出てくる厚生労働省感染症情報管理室長の中嶋建介氏が、
簡易検査でインフルエンザが出なくても、疑わしい症例にはタミフルを投与してほしい
とテレビでちゃんと訴えているではないか。
こういう情報が、町の開業医にまできちんと伝わっているのだろうか。

この日のミーティングでは、患者も厚生労働省のHPをチェックしよう、という話で締めくくられたが、まずは医療機関からでしょ、とY内科からの帰り道、強く感じたのでした。


今回からしばらく、昨夏のバンコク旅行の写真の放出市です。
この写真を使うタイミングを逃したまま、ついに1年経過してしまいました。
まずは名所・ワットポー寺院の眺めから。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (teru)
2009-09-26 18:29:40
今日夕方、いきなり38度越えの熱が出ました。
発熱以外の症状はなし。
でも甥姪に先々週インフル疑惑があったし、
うちには年寄りもいるので、
閉院5分前に病院に駆け込みました。
簡易検査の結果は陰性。
ただ発症12時間以内は疑似陰性の可能性がある、と。
でも熱が下がれば、普通に出掛けてよし、とのこと。
それってどうなんでしょうね。
明日になっても熱が下がらなければ、
日曜に検査をしてくれる病院を探して行く、
と言ったのは医者ではなく、私のほうでした。
まあ、見るからに風邪だったのかもしれませんが。
簡易検査では新型かどうかわからないことも、
今日はじめて知りました。
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>teruさん (nakaho)
2009-09-29 13:29:36
風邪はその後いかがですか。
もし擬似陰性、つまり本当は陽性だったとしたら、翌日に下がるとは考えにくいので、その場合は風邪と考えてよし、ということでしょう。

簡易検査はA型、もしくはB型のインフルエンザをひっかけるだけなので、A型のH1N1=新型かどうかはまたその先の話。こちらはおそらく血液検査だったと思います。
詳しくはこちらを。
http://www.asahi.com/special/09015/TKY200905210164.html

ちなみに、先週MY亭主も、teruさんと同じような症状で発熱しました。
居酒屋会で蔓延してたりして。
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