蛾遊庵徒然草

おこがましくもかの兼好法師にならい、暇にまかせて日頃感じたよしなし事を何方様かのお目に止まればと書きしるしました。

「ライブドア・ショック」にやられた!(その5)

2006-01-25 22:40:22 | 時事所感
 1月25日(水)晴れ -5度~11度

 今日、午後1時30分過ぎ、ライブドア株@155円で漸く約定した。見ているとその後160何円かまで上がり安値128円を付けて終値137円であった。
 こうゆう終わり方だと、明日また寄り付きではさらに上値を追う展開になるのではと思う。とにかく軽トラホルダーとしては、一応値がついたことで一安心である。何が安心なのかは自分でもわからないが。
 
 たちまち大株主のフジTV日枝会長の対応もにも変化が見られた。昨日までは、関係解消、すぐにも損害賠償請求と息巻いていたのが、今日の会見では「しばらく様子を見るのも選択肢の一つ」ときた。

 そうだろう。痩せても枯れても天下のライブドア(?)だ。無借金経営、現金資産900億余り、なんだかんだと言って資産価値3000おくとか。
 それにともかく、良くも悪くもそのブランド名は今や一躍世界的である。

 フジTVにしてみれば、1400億円もかつあげ(腹心の宮内取締役の言葉)されたうえにさらに400億円も無理やり株を買わされた憎っくき敵である。
 
 しかし、ものは考えようで、ライブドアの新体制、新社長はソニーで盛田社長の薫陶を受けた優秀な方とか。
 さすれば、ホリエモンや怪しげなニャラニャラ団のフロント企業とかの噂もたかいダイナシティーとの縁切りを条件に逆買収を図るのも手ではないのか?
 そうすれば、日枝会長一派も無駄な投資をしたとの株主代表訴訟に脅かされることもなくなるのではと思いつくのは、素人の浅知恵だろうか?。

 そして、おめでたいのは今頃になってJQ市場のお偉方だったっかのコメント、新興企業の上場にあたってはもっと審査を厳正に、そのごの管理も強めなくてはとのたまわっている。

 「株」いじりの功罪いろいろあるが、先ず、我が手を染めていなければこんなに熱くなることも無くてすんだが、愚かしくも手を染めたお陰で吾が住む狐、狸の山里と、今を時めくヒルズとがダイレクトに結びついてる実感は、またなんとも言えない今を生きてる現実感でもある。でなけりゃ今頃仙人である。

 その仙人とて、昔々その名も高き久米の仙人も、女の脛(ハギ)の白きをみてまっさかさまに天から落ちたとか。

 ともあれ、ここでつくづく思うのは人の勢い、人の「運」ということである。今日もヤフーの掲示板をちょっと覗いていたら、「ホリエモンまた復活してくるよね」というのがあったが、私はそうは思わない。

 人は所詮、大河を流れる水の一滴。今を時めく人はその大河の急流の波頭にしかすぎないのではということ。遠く昔を尋ねれば、史上名高き義経だって、一の谷から壇ノ浦まで世にも目覚しい天才武将と拍手喝さい今に伝わっても、一度勧進帳でゆうめいな落ち逝く定めとなりぬれば、たちまち腹切る衣川である。
 信長だってそうである。桶狭間では一騎がけして攻め込んで大勝利を収めたが、たかを括った本能寺では近臣僅かに4、50人、敢え無い最後を遂げ果てた。
 また、つい最近は今太閤の角栄宰相、コーチャン甘言、ロッキードたちまち墜落、塀の中。遂に再起は図れずじまい。

 こうしてみれば人間一人の才能なんてものは、ほんのきっかけで所詮大きな「運命」という窺がいしれないものの掌中でもてあそばれているということではないか?

  ゆえに「ホリエモン」も、何年たつのかしらないが、臭いお勤め終えて出てきたときには、目ざとい週刊誌にちょっと冷やかされてそれでお仕舞いというところでは?、と思う今日この頃ですが、皆さんいかが思われますか。

 ここで駄句少々。

  「人の世は 浮きつ沈みつ 波頭」

  「仙人も 落ちて涙す お化け株」

  「神の手に 遊ばれている 檻のなか」

  「人の世の 定めしみじみ 檻のなか」

  「出てみれば いくたりがしる ホリエモン」
    
                              蛾遊庵山人