今どきの白黒って

 突然、「白黒で撮ってみたい」と思った。もっとも、厳密に云うと「白黒の写真(プリント)を創ってみたい」だ。かつて、つまり写真はフィルムで撮って印画紙に焼き付けていた時代には、「白黒で撮る」イコール「白黒の写真(プリント)を創る」であったが、デジタルが主流となった今は、「白黒の写真(プリント)を創る」方法がいくつもあるのである。

 デジタルカメラを前提に考えれば、すぐに思いつくだけでも4つや5つの方法を思い浮かべることが出来る。

方法その1:一番簡単なのはカメラの撮影モードを「白黒」にして撮影する方法。白黒の写真が撮れる(データが出来る)から、あとはインクジェットプリンターを使って自分でプリントするか、ネットプリント(あるいはお店プリント、以下同様)でプリントするかだが、ネットプリントの場合にはカラーペーパーに「白と黒のデータだけの写真」をプリントすることになる。

方法その2:次に考えられるのは通常のカラーモードで撮影しておいて、PC上で色のデータを落として白黒の写真を創る方法。白黒のデータを作ればその後のプリントは第一の方法と同じだ。

方法その3:第三の方法はカラーフィルムで撮影し、現像と同時にCDを作成してもらう。ただしフィルム1本を500円程度でデータ化してもらえるのは200万画素程度のデータで、600万画素程度の高画質のデータ作成は基本料金の他に1コマ50円くらいするらしい。これ以降は第二の方法と同じ。

方法その4:カラーフィルムと同じ現像処理が可能な白黒フィルムで撮影し、現像と同時にCDを作成してもらう。これ以降は第二の方法と同じ。ただし、これが可能な白黒フィルムの入手が困難になっている。

方法その5:白黒フィルムで撮影して、写真店で現像してもらい、プリントも写真店に依頼する。白黒の現像が出来る写真店はもうほとんど無く、ラボに送って現像することになる。アナログプリントも同様。現像が終わったネガからCDデータを作ってもらいインクジェットプリンターでのプリントも可能。

方法その6:自分で現像して、自分ですスキャンする。究極の自家現像だ!自家プリントも不可能ではないが、暗室や引き伸ばし機など施設・機器がないと出来ない。データ化すればカラーペーパーへのネットプリントは可能。

 まっ、ざっとこんなところが考えられる。でもね、白黒の作品を創るのって、やっぱり、撮影者の満足度の点から云えば白黒フィルムで撮らないとだめなんだと思う。そう考えると、白黒フィルムで撮ってラボで現像してもらい、同時にCDも作ってもらう。大伸ばしする作品は自分で高画質スキャンして白黒専用インクジェットペーパーでプリンするのが一番簡単な方法のようだ。

 もっともフィルムで撮ることに固執しなければ、撮影時に白黒モードで撮影するのが、簡単と云えば一番簡単である。

 フィルムに拘るのだとすると、自家現像も選択肢に入るかな。これを書きながら思ったんだけど、引き伸ばし機が無くても「ベタ焼き」までは作れるかも知れない。ベタ焼きを見て選んで、大伸ばしするものだけをスキャンしてインクジェットプリンターでプリントする手だ。

 こうして考えてみると、白黒プリントを作成する方法は結構沢山あることに気付く。どの方法が簡単かつ満足感を得られるかと云うことだな。
 

 今日の一枚は、フィルム現像のためのステンレスタンクとフィルムを巻きつけるリール。35mmフィルムを2本、フィルム背中合わせにしてリールに巻き付ければ最大4本まで同時に現像が可能だ。ダークバッグがあれば暗室は要らず、現像液、定着液さえ用意すれば、後は温度計と洗濯バサミがあれば現像が可能。最小限の道具で処理が出来る。今では売っているところもかなり限られているフィルムの現像タンクだが、郷秋<Gauche>は若かりし日に使っていたものを今でも後生大事に持っている。ステンレス製だから今でもピカピカの33年物である(^^;。上の写真は勿論デジタルカメラ(GX200)の白黒モードで撮影したもので、実に簡単に白黒写真、しかも66ばりの真四角写真を創ることが出来る。やっぱりこの手かな?
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