満月と黒猫日記

わたくし黒猫ブランカのデカダン酔いしれた暮らしぶりのレポートです。白い壁に「墜天使」って書いたり書かなかったり。

『ライラの冒険 黄金の羅針盤』

2008-02-20 01:29:42 | 映画


皆様ごきげんよう。今日もMEIKO姉さんとお歌の練習をしていたら平気で1時を過ぎてしまいました黒猫でございます。おかげでここんとこ寝不足だよ・・・めーちゃん、魔性の女です・・・恐ろしい子!

それは置いといて。
今日はこの間の試写会のレビューを。

『ライラの冒険 黄金の羅針盤』

フィリップ・ブルマンの同名ファンタジー小説の映画化。(小説の正式タイトルは『黄金の羅針盤』ですが)以後、『神秘の短剣』『琥珀の望遠鏡』と続く三部作の第一部です。

 人は皆、ダイモンと呼ばれる動物の姿をした精霊をパートナーとして持っている、この世界とは異なる並行世界のイギリスが舞台。

 叔父のアスリエル卿(ダニエル・クレイズ)の保護のもと、オックスフォード大学内の学寮で暮らしている14歳のライラ(ダコダ・ブルー・リチャーズ)は、遊び仲間のジプシャンの子ども、ジミーと賭けをして、オックスフォードに伝わるマントを盗み出そうと目論む。ところが盗みのために忍び込んだ部屋に人が来て、慌てて隠れたライラは、叔父に悪意を持つ教権の人間が飲み物に毒を入れるのを目撃する。おかげで叔父が口にする前にそれを止めることに成功するが、叔父には敵が多いことを知る。

 アスリエル卿は、この世界には「ダスト」が存在し、それは異世界から流れ込んでくるとして、異世界の実在を唱えており、それが保守派(=教権)には危険思想と見られていたのだ。自分を取り巻く危険を承知で、アスリエル卿はダストがよく観測できる北極を目指し出発する。叔父には同行を拒まれたライラだったが、強権と強いつながりがあるらしいコールター夫人(ニコール・キッドマン)に気に入られ、助手として北極へ向かうことになる。旅立つライラに、学寮長は秘密裏に不思議な羅針盤を渡した。それは真理計というもので、質問を心に浮かべることで真実を知ることができる(ただし使うには素質がいる)貴重なものだった。

 始めのうちは美しく知的なコールター夫人に好感を抱いていたライラだったが、彼女が実は最近問題になっている子ども誘拐の首謀者であることを知り、更に羅針盤を奪われそうになって逃げ出す。逃げ出したライラを救ったのは、遊び友達のビリーの母親だった。ビリーもまた行方知れずになっており、ジプシャンは一族をあげて行方知れずの子どもを探す構えだった。

 ライラは学寮長からもらった真理計を使って、攫われた子どもたちも北にいることを突き止める。北の街に至ったライラは、気球乗りのスコーズビー(サム・エリオット)と知り合い、「目的を果たしたいならよろいグマのイオレク・バーニソンを雇うことだ」と助言される。
ライラはよろいを奪われ、人に使われることに甘んじていたイオレクがよろいと誇りを取り戻すために協力し、レオニクとスコーズビーを新たな仲間としてさらに北に向かうが・・・?



というようなお話。

 ・・・今回あらすじまとめに苦労しました。これ合ってるんだろうか。

 正直2時間くらいの尺に収めるのはキツい話です。わたしはだいぶ忘れているとはいえ原作を読んでいるので、「ああそうそう、こういう設定だった」と思い出しつつ観られましたが、映画から入る方にはちょっと色々説明不足じゃないだろうか、と思いました。一緒に観た人は「うん、なんとなくわかったようなわかんないような」と言ってたし(笑)。

 押さえておいたほうがいいのは、

・この世界の人間には動物の姿をした「ダイモン」と呼ばれるパートナーがいる。自分の魂のようなもので、大人のダイモンは姿を変えないが、子どものうちは姿が安定せず、いろんな動物に姿を変える。他人のダイモンに触るのは非常に無礼な行為。
・クマは喋る。知能が高く、人間同様コミュニティを作って暮らしている。
・魔女もいる。人間より長生き。敵に回すと手ごわい。

あたりでしょうか。

 特に子どものダイモンがくるくると目まぐるしく姿を変えるのは、説明なしだと「???」という感じな気がしますが、みんな大丈夫だったのかなあ。かしこれもCGがなければこれは実現しなかったとつくづく思いました。ライラのダイモン、パンが実に目まぐるしくフェレットになったり子猫になったり鳥になったりネズミになったりするのは見物です。

 内容的にはやはりちょっと詰め込み過ぎな感があったと思います。理解する前に話がどんどん進むので、なんかもう途中で「もう主役クマでいいじゃん」とか思ってしまいました(笑)。クマのイオレクは中盤マジで主役です(笑)。個人的にはあのくだりは大好きなので、あの部分だけで一本作って欲しかったくらいです(えー)。
 
 あ、でもおじさまがたの渋さはとてもよかったです。特に気球乗りのスコーズビー。イカスゥ。ちょっとアウトロー的な雰囲気がまたいいです。使う銃がライフルってとこがまた渋い。原作より扱いが地味な感じでしたが、なにぶん尺が足りないからなあ。
あと、今回はあまり活躍しませんでしたが、ライラの叔父、アスリエル卿を演じるダニエル・クレイズも渋かっこいいです。学寮長もジプシャンの面々もそれぞれかっこいいです。いろんなタイプのおじさまが出てくるので、ある意味オヤジ好きにはたまらないかも(笑)。

 色々と伏線を撒いて、あからさまに続きますという感じのまま、次回作に続くようです。
 でも確か次の巻の冒頭はもうひとりの主役の登場だったと思いますが、映画ではどうするのかな。
 
 映像がゴージャスで、なかなか面白くはありましたが、観に行く前に原作を読むか、公式サイトで予習してから行くといいかもしれません。



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